iPadで親指シフト(NICOLA配列)による日本語入力が実現するアプリ「N+Note for NICOLA」がver.1.3.0にバージョンアップされました。
ベータ版のテストから使わせていただいてきましたが、とうとうshio基準で「実用」レベルに達したと感じています。感動。
さらにすばらしいのは、外付けのキーボード(Apple Wireless Keyboard JIS)をBluetooth接続すると、ちゃんとワイヤレスで親指シフトできる。すばらしい!!
shioは23年間ローマ字入力で日本語入力を続けたあと、2011年4月1日に親指シフトを始めました。以来、日本語入力は親指シフト。もちろん、いまでも相当のスピードでローマ字入力できますが、親指シフトの高速と快適を知ってしまうと、ローマ字入力はもどかしい。親指シフトだと1打鍵で1文字表示される画面に、ローマ字入力だと2打鍵して初めて1文字のかなが表示される。幼児のように階段で1段ごとに両足を同じ段に揃えて昇降するようなもの。超もどかしい。
その点、iPhone/iPadのフリック入力は親指シフトと同じ感覚。1フリックで1文字入力できます。1打鍵1文字の親指シフトと1フリック1文字のフリック入力は同じリズムです。ただし速度は圧倒的に親指シフトの方が速い。それでも1文字に2ステップ必要なローマ字入力と比べたらフリックの方が速い。
速さを比較するとこんな感じ(左の方が速い)。
親指シフト>フリック入力>ローマ字入力
したがって、いままでiPhone/iPadではフリック入力ばかりしていました。iPadでフリック入力していれば、親指シフトよりはゆっくりだけどローマ字入力ほどもどかしくはない。そのうえフリック入力なら電車で立ったまま片手で入力することもできる。フリック入力のメリットは大きいです。
そのiPadで親指シフトできたら鬼に金棒。立っているときなどはフリック入力で手軽に文字を書き、座ってたくさんの文章を書くときは親指シフト、という使い分けを1枚のiPadで可能。
こうして親指シフトできる環境が増えることがすばらしい。
親指シフトしやすい環境をshioの好みの順に挙げるとこんな感じ。
- Mac+HHKB Professional JP(デュアル)
- Mac+HHKB Professional JP(自分で裏面にゴム板を貼付けたバージョン)
- Mac+HHKB Professional JP
- Mac+HHKB Professional JP type-S
- MacBook Air 13インチ本体キーボード
- MacBook Air 11インチ本体キーボード
- Mac+Apple Wireless Keyboard JIS
- MacBook Pro Retina 13インチ/15インチ本体キーボード
- iPad+N+Note+Apple Wireless Keyboard JIS
- iPad+N+Note
いままで、8位までしかありませんでした。そこに9位と10位にN+Noteがランクイン。
ランクインしたということは、日によってはMacを持ち歩かず、9位あるいは10位の環境だけを持ち出して使う、ということを意味します。9位のように外付けキーボードを使うと、ほぼMacと同等の速度でタイピングできます。10位のiPad上でN+Noteのヴァーチャルキーボードだと、ちょっとタイピング速度を下げる必要がありますが、慣れればOK。現在、練習中です。
N+Note for NICOLAの諸設定は下記のようにしています。
- フォント:ヒラギノ丸ゴ ProN
- フォント:16pt
- 同時打鍵:同時打鍵
- シフトキーの遅延時間:50(最小)
- 左シフトキー:次候補
- 右シフトキー:なし
- deleteキーとreturnキーを入れ替える:off
- 外部キーボード:キーボード:Wireless Keyboard JIS
- 外部キーボード:レイアウト:orz
このうち、「シフトキーの遅延時間」を細小にすることが重要。これが大きいと、shioのタイピング速度にキーボードが追いつかず、打鍵に対して反応しないキーが生じ、文字を取りこぼします。最小の50にしておくと、ほとんど取りこぼしが発生せず、打鍵に忠実に入力されます。この設定項目のおかげで、N+Noteが実用レベルに躍進したと言っても過言ではありません。
iPadだけで親指シフトできるというのは革命的。親指シフト目的でMacを持って出かける、という必要がなくなります。本当にありがたい。作者の岸川さんに心より感謝申し上げます。
このアプリがますます進化してゆくことに大いに期待していると同時に、Appleが文字入力関連でサードパーティーの参入を許すようにボリシーを変更してくれることを願っております。そうすれば、親指シフトも、MetaMoJiのmazecも、全アプリで使えるようになるので。
(写真はシグマ「50mm F1.4 DG HSM」(EOS 6D))