経済・政治・国際

2008.02.03

1172-080201 フェア・トレード

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GR Digital 2007, 40mm

成蹊大学でフェア・トレードの活動をしている学生団体「Seikei Fair Friends」。
http://blog.livedoor.jp/seikei_ft/

写真は代表のEmiさん。
フェア・トレードというのは、発展途上国で作られたものを適正な価格で継続的に購入し、生産者たちの生活を支援する仕組みです。Seikei Fair Friendsはそのために、さまざまな活動をしています。shioも応援中。

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GR Digital 2007, 40mm

フェア・トレードのチョコレート、乳化剤を使わずに練っているそうです。
おいしいですよ (^_^)

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GR Digital 2007, 40mm

このようにGR Digital 2007に40mmテレコンを付けると、いい感じの「標準域」ポートレートレンズになります。
歪曲がなくて描写が自然で、鮮鋭度も十分。
背景のボケ方もグッド。なによりF値が変わらないのがいい。
適度な重さなので、銅鏡をホールドしたときの重量バランスもいい。
ポートレートを撮るとき、測距は基本的にMFモード。
距離はテキトーに目測で合わせます。

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GR Digital 2007, 28mm

Emiさんが40mmテレコンと21mmワイコンの効果を見たいというので、それぞれ同じ位置から撮影してみせました。

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GR Digital 2007, 21mm

順に、28mm(ノーマル)、21mm、40mmです。

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GR Digital 2007, 40mm

小さなカメラ、GR Digitalとふたつのワイコン、テレコンだけで、3つのバラエティーを楽しめる。それもこんなに高画質。すばらしいシステムです。

彼女としゃべっていたら「回し撮りってどうやるんですか?」との質問。
法学部生でもないのに、shiologyをよく読んでくださっていてありがとうございます。
で、実演しました (^_^)

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GR Digital 2007

2006.10.26

745-061025 カンボジア人に会った

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撮影はすべてリコー、GR Digital

今日、久しぶりにちょっとだけクメール語(カンボジア語)でしゃべりました。
いつも学校で掃除をしてくださっているDさん、もしかしたらカンボジア人じゃないかなぁと思いつつ、すれ違うときはいつもshioが急いでいるときなのであいさつしかしていなかったのですが、今日、shioが廊下に座り込んでMacで作業をしていたら話しかけてきてくださったのです。話していたら、彼はカンボジア人とのこと。やっぱり!! shioがすかさずクメール語であいさつすると、彼はビーーックリして、すごーく喜んでいました。

それから3分くらいの間に彼の歴史を聞きました。凄まじい。歴史の生き証人です。ポルポト派から竹で打たれるなどの拷問を受け、すきを見て逃げ出したもののたくさんの銃撃のあい、命からがら逃げ延びて、10日と10晩、腫れ上がる足と裸同然で走り続け、ようやくタイへの国境を越えたものの、タイでもポルポトの一味と疑われ……。

ポルポト派は、知的な人を皆殺しにしようとしていましたから、Dさんが殺されそうになったということは彼は何らかの知的なバックグラウンドを持っている証し。実際彼はアメリカに来てから、とある有名企業で働いていたこともあるそうです。「いまはこんな仕事をしているけど、生きていけるからこれでいい。」という彼のことばは重い。

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shioは過去4回、カンボジアへ行っています。最初の2回は90年代。孤児院や小学校に鉄棒やブランコなどの遊具を建築するヴォランティア(ヴォランティアとは、学ばせていただくことです)。3回目(2002年)と4回目(2004年)は講義。王立カンボジア経済法科大学で、大学院生に「ネットワーク社会と法」、学部学生に「知的財産権法」、全体に「民法」の講義をしてきました。講義をクメール語でしたわけではないですが、冒頭の自己紹介とか通訳の人のプロフィール紹介くらいはクメール語で行います。相手の言語や文化に対する敬意を表したいからです。また、ヴォイオリンも持参して、孤児院、小学校、街角、自分の講義の休み時間、レストランなどで、たくさんの人に聞いていただきました。もちろん写真もたくさん撮っています。

そんなわけで、ポルポト派が残虐な拷問と大量虐殺をした現場もなんどか訪ねたことがあるし、山のような頭蓋骨も目の当たりにしているので、あのおぞましい光景とにおい、あの場所が持つえも言われぬ雰囲気は、深く脳裏に焼き付いています。Dさんは、あの中をかいくぐって生き延びたひとりなのです。彼は今でも、悪夢にうなされると言っていました。

ポルポト派が去った後、憔悴しきった国民は、国連や多くの人々の力を借りながら、国を復興しました。陽気でシャイで、柔和であたたかい人々です。そんなカンボジアの人々がshioは好きです。

Dさんと別れた後、一仕事してから、廊下でS先生と立ち話をしていたら、またDさんが通りかかりました。彼はこうして一日中、あちこちきれいにして回っているのです。Dさんはshioたちを見つけると近づいて来て、S先生に向かって言いました。
“He knows my language!!”

すごくうれしそうでした。さっき彼は「みんな私のことをフィリピン人かってきくんだ」と笑いながら言っていましたから、流れ着いたアメリカで日本人からいきなり、ほとんど耳にすることのない自分の母語で話しかけられて、心底うれしかったのでしょう。

彼は別れ際に、うーんと考えてから、「さよなら」と言ってくれました。
その気持ち。相手の言語や文化を尊重する気持ち。
shioも、「リーハイ。チュムリアップリーア。」と応じました。

あぁ、ことばって本当に大切だなぁと、じんわり熱い気持ちになり、自分にできることをやっていこうと思いを新たにするshioでした。

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2006.01.29

603:060127 マネ Changes Everything

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GR Digital・無修正。

みなさまお久しぶりです。
今週は盛りだくさんでした!!
大学が第1週だったこともさることながら,今週いただいた名刺が1cm以上。たくさんの方々にお会いしました。そんな盛りだくさんなときこそshiologyに書きたいことは山のようにあるのですが,反比例して時間はありませんでした。

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GR Digital・無修正。Palo Alto。

26日木曜日。
朝,6:30に起きてスバルへ。前々から予約してあったオイル交換。サービスは7:30からやっているのです。ありがたい!! 8:40頃終了。オイルとエレメントを交換し,各種点検をしていただいて50ドルでした。すぐに大学に行って講義に出席。春学期はとても面白い講義がひとつあります。楽しめそうです。

スタンフォード大学のAsia-Pacific Research Center(APARC)で橋本龍太郎元総理の講演会。お目にかかるのは慶應でご講演をされたとき以来。お元気そうでした。優しく笑う目が印象的です。そのあとレセプションに出て,APARCの方々と語りました。夜中に帰宅し,月刊アスキーの連載3月号の原稿を仕上げました。そういえば2月号がすでに18日に発売になっていますね。shioのところには昨日届きました。「「iPod課金」の不合理性」について書いておりますのでご興味があればご覧ください。133ページです。

さて3月号の原稿を午前2:30ころ送信しようとしたら,その直前にMacPeopleの編集者から原稿のご依頼。こちらはOmniGraffleのマインドマップ的利用法について書いて欲しいとのこと。MacPeople4月号(2月末発売)です。締め切りはまだ先でしたが,勢いでそれも書いてしまいました。アスキーの原稿は法律問題なので,必ず何日か考えてから書くのですが,Mac関連の原稿は考える必要がないのですぐ書けます。原稿依頼メールに対する承諾メールを3:40頃,送りました。完成原稿を添付して。 (^_^)

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GR Digital・無修正。Palo Alto。

水曜日(25日)。
本を大量購入。8冊買って418ドル。うーむ,お金がかかります。Stanford Book Storeのレジの人も,そのトータル金額を見て「マジ!?」っていう反応をしていました。なにせ1冊150ドルなんていう本も含まれていたので。さて,問題はどれだけ読むかですが……。

夜は福岡県のパーティーに参加させていただきました。さまざまな面白い方々とお話。California Castingにフィードバックをくださった佐田さんと初めてお目にかかりました。shiologyを隅から隅まで読んでいただいていて,shiologyで取り上げているたくさんのトピックを次々と話題にしてくださいました。いやー,本当にうれしいです。いつもお読みいただいてどうもありがとうございます。

そこで知り合ったウェブデザイナーのarikoさん
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GR Digital・無修正。

【マネ Changes Everything】
shioが佐田さんに語った最も大切なこと。
創造のための技術はシェアするもの。技術を独り占めするのではなくて,同じ技術を多くの人で共有しあった上で,それをつかって何をクリエイトするかが大切。同じ技術を使っていても,それぞれの人がその個性に基づいて,異なるものを創造するはず。それが社会を文化的に豊かにします。人の心を豊かにします。歓喜と感動を喚起します。創造のための技術は独占するものではありません。シェアすべきものです。だからshioは,shioの写真の撮り方やMacの使い方など,あらゆる「shio流」についてshiologyで公開しています。shioの写真を見て,shioのやり方を見て,もし魅力を感じてくださるのであれば,どうぞマネしてください。そしてshioと違うご自身の心を表現してください。同じテクニックを使っても,人によって表現されるものは異なるはずです。それが素晴らしいのです。

よく「技術は盗むもの」といいますが,そこには「技術とは盗まれないように秘匿するもの」という前提があります。shioに「テクニックを盗ませていただきます」とおっしゃる方がいるけれども,shioはテクニックを独り占めしようとは全く思っていないので,「盗む必要ないです。どうぞ,どうぞ,さしあげます。どんどん使ってください。」ということになります。だって,技術はどんなに人にあげたって減らないですから。技術をどんどんシェアすることで,人々がもっとクリエイティヴになるのは,とってもステキなことだと思うのです。同じテクニックを使って別の人がshioと異なるものを創りだしてゆくのはとってもステキなことだと思うのです。

昔,Cyndi Lauperが「Money Changes Everything」と歌ってました。shioには「マネ Changes Everything」という素晴らしいフレーズに聞こえます。マネがすべてを変える。マネすることですべてが変わる。何事もマネから始まり,マネをしているうちにやがて独自性や個性が出て来てその人らしい表現が生み出される。多くの人がそれを繰り返すことによってその社会は文化的に豊かな社会になる。そんなshioの思いを端的に表すフレーズだと思うのです。

とかく特許法は技術を独占するための制度だと考えられます。でもその一方で,特許制度は技術を公開するための制度です。技術をシェアするための制度です。発明を出願して1年半経ったらその技術は公開されるのです(64条)。技術を公開することによって更なる技術の発達を促すための制度が特許制度です。出願した人には公開の代償として特許権が認められます。これは確かに「その技術を排他的絶対的に独占する権利」です。けれども特許権者は他人にその技術をライセンスして使ってもらうことができます(77条,78条)。ライセンシー(ライセンスを受けた人)がその技術を使い,新たな製品を作って市場に出し,得られた経済的利益を特許権者に還元します。技術がシェアされることにより,社会の技術水準が向上します。それによってまた誰かがより進んだ技術を開発します。とてもステキな循環です。ここにおいて特許権は「技術を排他的絶対的に独占する権利」ではなく,「技術から得られる経済的利益を排他的絶対的に独占する権利」と考えることになります。技術はシェアする,その代わりその技術から得られる経済的利益は独占する。それが特許制度の趣旨なのではないかと思うのです。

特許法1条は特許法の目的について,「この法律は、発明の保護及び利用を図ることにより、発明を奨励し、もつて産業の発達に寄与することを目的とする。」と規定しています。ちゃんと「保護」と「利用」を図ろうとしているのです。技術は利用されなければ価値はありません。どうしたら「産業の発達」にプラスになるのか,を考えることが大切だと思います。

IBMは2005年1月に,保有するソフトウェアパテント500件をオープンソース開発者に無償提供しました(IBMのプレスリリース)。Sunも1600件の特許について同じようなことをしています。その真意にはさまざまな思惑があるとしても,基本的にこの方向は歓迎すべきことです。知的財産を囲い込み,独り占めするための「知的財産の保護」一辺倒ではなく,知的財産が有用なものとして積極的に利用され,社会に還元されてゆくような知的財産政策であって欲しいと思います。

お互いにマネをしあえる社会でありたい,テクニックをシェアして,そのうえで各々異なるものをクリエイトしていく社会でありたい。そんな創造的な社会でありたいとshioは願っております。

【逆光写真】
前回,「写真は逆光」と書いたところ,オンライン,オフラインで,いろいろと反応をいただきました。どうもありがとうございました。

「完全逆光写真」を撮ってみました。
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GR Digital・無修正。

この写真を撮影した周囲の状況はこんな感じ。
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GR Digital・無修正。
そして,この写真の右端に写っているお花(magnoliaというそうです。Google imageで確認。あ,ホントだ。eikoさんありがとうございます。と書いたらKayさんが「モクレン」ですよと教えてくださいました。magnoliaは白い花の方で,モクレンはtulip treeと呼ばれているそうです。Kayさん,どうもありがとうございます。shioはお花の名前が全然わからないので,これからも何か気づいた方はどうぞご教示ください。)の近くで撮影したのが次の写真。

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GR Digital・無修正。

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GR Digital・無修正。星条旗が掲げられているポールに陽が当たって輝いている之図。

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GR Digital・無修正。これは別の場所。

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GR Digital・無修正。ロースクールの中。縦位置写真(縦長写真という意味)なんだけど,なんとなく横長に感じられませんか。面白いですね。

2005.04.02

357:050401 効率的な会議と創造的破壊

355:050330 率先垂範に真紀さんからコメントをいただきました。どうもありがとうございました。ステキな先輩。その姿はこうして真紀さんの心の中にいつまでも生き続けていますね。これぞ率先垂範のチカラです。

創造神ブラフマー、存続神ヴィシュヌ、破壊神シヴァ。
社会は常に創造と破壊の連続です。既存のカタチは早晩、壊されます。壊さないと形骸化し、悪弊を生みます。だから社会には常に、創造的破壊が必要です。真紀さんのご活躍をお祈りいたします。

ちなみに「シヴァ」の原義は「吉祥」だそうです。吉祥寺にある成蹊大学のみなさん、創造的破壊ができる大人になりましょう。

明日は入ゼミ面接。
そこで今日は、面接時間の予約を学生たちが取りにくる日。
締め切りの時間を過ぎても、予約を取った人数が思ったより少ない。今年のshioゼミはこじんまりとやることになりそうだなあと思いながら教授会へ。すると、
「掲示を見ませんでした。今からでも受け付けてくださいますか。」
という趣旨のメールが。教授会を終わって研究室に戻ってみると、メールボックスや研究室前に置き手紙がいくつか。

みなさん、掲示は見ましょう。とくに年度始めは大切な掲示が多いですよ。
上記の学生たちにはすぐに連絡して予約を取りに来てもらいました。

今日の教授会はとても短かった。お二人の先生を新たに迎えました。また、お二人の先生が在外研究から戻られました。今年度もますます充実した法学部になりそうです。

先日、効率的な会議運営に付いてゼミの学生たちと話しました。法学部の教授会が短い理由。それは暗黙のルールがあるからです。

ルール1:議題を出すときは、必ず原案も同時に出す
ルール2:発言は論理的なもののみ
ルール3:一事不再理

ルール1
何かを会議にかけるとき、発題者は自ら解決策を持って会議に臨みます。その自分で作った解決策のことを「原案」と言います。法学部の先生方は、原案なしで問題だけあげつらうことをしないのです。だから会議が速い。「ここがおかしい。」ではなく、「こう変えるともっと良くなる」という提案。とても建設的です。会議はみんなの時間を浪費しますから、決まらないことは決めない。決まらないことは議題にしない。これ、すごく大事です。

原案に対して意見がなければそれで決定です。一方、意見が多く出れば、持ち帰って再度検討して原案に修正を加える等してから次回以降の教授会で改めて提案されます。意見のある人は教授会外で、メール等で意見を出します。非常に効率的です。

ルール2
法学部の会議には、感情的な意見が全くありません。全部論理的。みんな冷静です。

ルール3
いったん決まったことは後から蒸し返さない。

ルール2もルール3も、shioは当たり前だと思うのですが、世の中にはそうでない会議もあります。実はそれらの非効率的な会議と比べると効率的な会議に見られるルールは上記の3つ以外にもあるのですが、中でも重要なのはこの3つだと思います。

会議は建設的に。参加者全員がその意識を持つことが会議を効率的にします。破壊することは必要ですが、より大切なのは創造すること。創造のための破壊はおおいに建設的です。でも破壊のための破壊や感情的な破壊は社会の迷惑です。

新年度。
みんなで創造的な社会にして行きましょう。

2004.03.11

002:週刊文春にコメント掲載

本日3月11日発売の週刊文春に塩澤がコメントした記事が載っています。162ページです。とある新聞記者が海外の新聞記事を使って記事を書いたことに関する著作権法上の問題についてです。その記者は現在参議院議員だそうです。ご興味があればご覧ください。

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