4039-150521 授業はオーケストラ〈レンズはSIGMA 35mm F1.4 DG HSM〉
shioゼミ卒業生が研究室を訪れました。「女性が運営する便利屋 サポートワン」を経営しています。
最近では、テレビ、ラジオに出演したり、新聞、雑誌に多数掲載されて、ずいぶんと著名に。ドイツのニュース番組でも放映されました。すばらしい!!
前回、研究室に来た時の話はこちら。
そこに書いたように彼女は「事実に、法律を、適用する」チカラを身につけて、事業に活かしています。
そのように実践できるホンモノの力を身につける教育をしたい。2000年に成蹊大学の教員になって以来、shioが一貫して探求している教育の目的です。知識の伝授でなく、人生で使える手法、スキルを身につけて欲しい。
shioの基本的な考え方は「授業は体育」。
体育の授業で教員だけがエクササイズしていて学生が見学している、という図式は成り立たない。エクササイズするのは学生で、教員はコーチ、インストラクター、アドバイザー。
法律科目でもまったくその考え方で授業を運営しています。学生たちが自分自信の肉体の一部である頭脳、手、口、目、耳を駆使してさまざまな演習を行う。shioはコーチです。
過去、下記のエントリーでもその点について言及しています。
では「授業は体育」を実践した場合、教室の有様はどうなるか。
日本の大学で一般的な「講義」、すなわち教員が話し、学生が聞く、という教室では、教員はソロの演奏家、独唱者。学生たちは聴衆、オーディエンス。
一方、shioの教室は180度逆向きです。shioは指揮者。学生たちがオーケストラ。教室は、オーケストラが実際にコンサートを行うはるか以前に、練習する場です。練習ですから当然、聴衆はいません。
shioはいつも、教壇から降りて、学生たちの座席と同じ高さの床に立ちます。そこから全体に対して指示を出して全員で練習(問題演習)したり、その楽曲の趣旨を説明したり、個別(パートごと)に音出しして(グループで検討して)もらったり、ソロの部分を弾いて(意見を表明して)もらってみんなで聞いたり、といった風に進めていきます。
さまざまな楽器(価値観の学生)が、それぞれ異なる音色(見解)で、異なる旋律(意見)を鳴らす。それに呼応して別の楽器が別のフレイズ(意見)を弾く。そのあとまた全体で合わせたり、shioの指示を伝えたり。その繰り返し。
それがshioの教室。shioの授業。学生たちが自ら「スキル」や「手法」を身につけていくことによって、自分で「事実に、法律を、適用」できるように進歩していきます。
shioの授業はオーケストラの練習風景なのです。
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