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2016.07.30

4466-160721 sd Quattroで撮影モードの使い分け〈写真はsd Quattro〉

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twitterで、「sd QuattroのMモード以外でお勧め設定を教えてください」とのご質問をいただきました。

4つある露出モードのうち、shioが使うのはMモード、Aモード、Sモードの3つ(つまりPモード以外)。

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Mモードは最も安心。絞りのF値とシャッタースピードを自分で設定するモード。自分が変更しない限り値が固定されていて、カメラが勝手に値を変えてしまうことない。撮影の最初に「被写体の明るさ」ではなく「場の明るさ」に自分でセットしたら、あとは被写体の明暗に関係なく、暗いものは暗く、明るいものは明るく、黒いものは黒く、白いものは白く写ります。安心。

本当はそれがカメラの理想。残念ながら他の3つの露出オートモードではそうはならない。なぜならカメラには「場の明るさ」がわからないため、常に「被写体の明るさ」に合わせてしまうから。

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「場の明るさ」というのは被写体がある場に降り注いでいる光の量。しかしカメラは被写体とは離れた場所にいるので、「場の明るさ」は測れない。

そこでカメラは、場に注いでいる光を被写体が反射した光の量を測ります。それなら離れた位置からも把握できるから。

しかし、そこにひとつ問題がある。被写体の色によって反射率が異なるため、「被写体の明るさ」は被写体の色によってまちまち。白い被写体は、場に注いだ光を100%近く反射しますが、色が濃くなるに従って光が吸収されて反射率は下がり、黒い被写体の反射率は数%。

被写体には様々な色が含まれているので、カメラは原則として全ての被写体が反射率18%のグレイであるとの仮定に基づいて「被写体の明るさ」を設定します。被写体が白くてもグレイ、黒くてもグレイに写そうとするのです。だから色がくすむ。

最近のカメラはいろいろな情報を加味して、「場の明るさ」に近づけるよう各社工夫していており、sd Quattroのオート露出はかなりいい。それでも限界があります。そもそもわからないものを推測しているのだから仕方ない。

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そこでP、A、Sモードでは「露出補正」が必要になります。カメラが仮にセットした値(露出)を人間が補正する。白い被写体なら「もっと明るい(白い)んだよ」とカメラに教えるためにプラスに補正するし、黒い被写体なら「もっと暗い(黒い)んだよ」と、マイナスに補正する。

それってちょっと忙しい。場所や向きが変わるたび、1枚1枚、露出補正。プラスしたりマイナスしたり。

同じ場所でたくさん撮影した場合、1枚1枚、微妙に露出が異なり、後から見ると、ちょっとずつ明るさ、色味が異なる写真が並ぶ。美しくない。

Mモードなら、一旦露出を決めてしまえば、明るさが変わったり場所を移動しない限り、値を変更する必要がない。楽だし、色がそのまま写るし、何枚撮っても露出が一定で気持ちいい。

だから基本はMモード。

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一方、移動しながら撮影するときは、「場の明るさ」が変化し続けるのでAモードが楽。そしてSモードは光源が蛍光灯の場合に重宝。シャッタースピードを1/100秒に固定します。それより速いと、点滅している蛍光灯の影響で、写真の中に明暗ができて、まだら模様が写ってしまうので、それを回避するために1/100秒(以下)に固定するのです。

Mモードは色味一定で楽するために。Aモードは移動してもだいたい間違いがないよう楽するために。Sモードは蛍光灯下で楽するために。

露出モードは、楽するために選択します。

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