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2016.07.15

4455-160710 「親指AF」の原点回帰〈写真はsd Quattro〉

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7月9日の記事で、シグマ「sd Quattro」のshio設定を公開したところ、「親指AF」についてご質問をいただきました。「親指AFのメリットを教えてください」とのこと。

https://twitter.com/tenmaru_21th/status/752263868919918592

「親指AF」とは、右手親指で押すボタンでオートフォーカス(AF)を作動させ、シャッターボタンではAFが機能しない設定のこと。shioは、それを設定可能なすべてのカメラで「親指AF」を設定しています。シグマ「sd Quattro」だと、設定画面の5ページ目で、「AFボタンの機能」を「AF-ON」に、「半押しAF-ON」を「切」にセットします。

他のカメラでも可能なものはすべて親指AF。リコーの「GR」シリーズは、コンパクトカメラでありながら親指AFを設定できるからこそ、その高画質と相まって、オンリーワンな価値がある。キヤノンEOSシリーズも最初から親指AFボタンが付いていて、シャッターボタンのAFは常時offにして使っている。

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そのメリットは何か、というご質問。

シャッターボタンを押したら必ずシャッターが切れる。それがカメラの基本。なのに、20世紀終盤、シャッターボタンにAFが割り当てられて以来、AFでピントが合うまでシャッターが切れなくなりました。「今」撮りたいのに撮れないもどかしさ。「シャッタータイムラグが大きい」といった(不正確な)表現がなされる原因の一端もそこにある。

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親指AFは、シャッターボタンでシャッターを切る原点回帰です。

だから僕はすべての一眼レフや一眼で親指AFですし、コンパクトカメラでも「GR2」は親指AFできるからこそ愛用しております。一旦AFでピントを合わせたら、その距離で何枚でも撮影できます。撮りたい瞬間を確実に撮る。親指AFならポートレイトはもちろんのこと、走り回る子供やスポーツなどで動く相手も、撮りたい瞬間を確実に撮れます。

例えばポートレイト撮影時、親指AFで相手のまぶたのフチにピントを合わせたら、 微調整は身体を前後させ目視で合わせます。ピントリングは使いません。揺れる花や動く犬や猫を撮る時も同じ。ステージを動くSteve Jobsも彼の動きに合わせて自分の身体を前後させながら撮影しました。自席内で動ける範囲を超えたらまた、親指AFしてピントを合わせ直す。その繰り返しです。

多少ピントがずれていようとも、シャッターを切れる。ピントがあっているかしないかにかからず、撮りたい瞬間に写真が撮れる。ピントよりシャッターチャンスの方が優先度が高いと考えるので、シャッターボタンからAFを切り離し、親指AFにするのです。

このように、カメラにおいて親指AFが必須だと考えるので、以前、シグマの山木社長にお目にかかった折、お願いいたしました。「sd Quattro」で親指AFを実現してくださって本当にありがたいです。

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