4390-160506 シグマ「dp Quattro」シリーズのダイヤル回転方向の設定
左がマイナス、右がプラス。左に回すとマイナス、右に回すとプラス。諸種のインターフェイスに共通する「原則」だと思います。
シグマの高画質カメラ「dp Quattro」シリーズには、ダイヤルが2つ付いています。「前ダイヤル」と「後ダイヤル」。その回転方向(回転に伴う各値の変化方向)は選択できる。どう設定するのが使いやすいか。「原則」と「感覚」に適合するか。
前提として、「ダイヤル機能入替」メニュで、S、A、Pモードでは「前ダイヤル」を「露出補正」に、Mモードでは「前ダイヤル」を「シャッタースピード」、「後ダイヤル」を「絞り」に設定しています。
実際にshioが使うのは、AモードとMモードのみ。変更頻度の高い機能を「前ダイヤル」に割り当てます。親指はカメラボディのグリップに使っていて自由が利かないことが多く、「前ダイヤル」は、より自由度の高い人差し指で操作できるからです。
shioの場合、絞りは撮影前に決まるので、Aモードの場合、絞りを「後ダイヤル」に割り当て。撮影中、「前ダイヤル」の露出補正で微調整します。
- 「前ダイヤル」(露出補正):人差し指で左に回せばマイナス補正、右に回せばプラス補正。
- 「後ダイヤル」(絞り):親指で左に回せばF値が下がり、右に回せば F値が上がる。
「原則」に合致し、「感覚」にも合います。
次にMモードに切り替えるとどうでしょうか。
- 「前ダイヤル」(シャッタースピード):左に回すとシャッタースピードの分母が小さくなり、スピードが遅くなる。右に回すと分母が大きくなり、スピードが速くなる。
- 「後ダイヤル」(絞り):左に回すとF値が小さくなり、右に回すとF値が大きくなる。
「原則」にも「感覚」にも合致し、問題ないように見える。しかし、実際に使っていると、大きな問題に直面します。Aモードでは「前ダイヤル」によって、左に回して露出を下げ、右に回して露出を上げていました。なのにMモードにした途端、それが逆転する。「前ダイヤル」を左に回すと確かにシャッタースピードは小さくなるけれども露出は上がる(プラスされる)。右回すとシャッタースピードは大きくなるけれども、露出は下がる(マイナスされる)。
Aモードで露出補正する感覚のままMモードに変更して「前ダイヤル」を回すと、たいがい間違える。つまり「感覚」に合致していない。
そこで「操作方向の反転」メニュで「絞り・シャッタースピード」だけを「反転する」に設定。すると間違えなくなる。この方が感覚に合っているのです。
しかしシャッタースピードは、左に回すとプラス、右に回すとマイナス。「後ダイヤル」の絞りも同様、左に回すとF値が大きくなり、右に回すとF値が小さくなる。「原則」とは逆転してしまいます。これをどう解決するか。
2つのダイヤルによって操作するパラメータは「明るさ」であると理解すればいい。左に回すと暗く(明るさをマイナス)、右に回すと明るく(プラス)、と考える。
考え方を変える。これによって「原則」にも「感覚」にも合致しました。発想の転換、大切です。
実は同じことをすでに2014年12月に書いております。
〈掲載した写真はiPhone 6s Plusで撮影したものです〉
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