3968-150311 12インチ「MacBook」の高品質キーボードが単体発売される日が待ち遠しい〈写真はdp1 Quattro〉
噂が先行していた12インチRetinaディスプレイ搭載のMac。3月11日、新型「MacBook」としてAppleから発表されました。
- 920g
- 最も厚い部分でも1.31cm(高さ:0.35〜1.31 cm、幅:28.05 cm、奥行き:19.65 cm)
- バッテリーで9時間使える
- 2,304×1,440ピクセル・226ppi・12インチRetinaディスプレイ(画面上にドットが見えないほどの高解像度)
MacBook Airの系列ではなく、しばらく空席になっていた「MacBook」としての誕生。ノート型Macの基本モデルです。
薄型Macは今後、この新型「MacBook」と「MacBook Pro」の2系列に収束し、「MacBook Air」は終息するのかもしれません。
このMacBook、ディスプレイ、トラックパッド、キーボードという、人間が直接扱うインターフェイスの進化が著しい。
なかでも素晴らしいのがキーボード。shioはまだ現物を見ても触ってもいませんが、Webサイトから得られる情報から推測するに、高品質で定評のある歴代Macのキーボードの中でも、もっとも秀逸なキーボードに違いありません。
ストロークが浅くてブレがない。キーボードの理想です。
ほんのちょっと指を伸ばしただけでタイプできる。小さい力、少ない深さで入力できる。指をホームポジションに置いて待機しているときでも入力時でもキーのぐらつき(水平方向のアソビ)がない。
新型MacBookはその理想を実現。ベストです。
カフェなどでバチバチとけたたましい音を立ててキーボードを「打鍵」している人を見かけるたびに、すごく不思議。もっと力を抜いて楽にタイピングすればいいのに。ムダな力、余計な衝撃、無用なノイズ。連続的に衝撃を受け続けるのは手指の関節にダメージを与えるはず。力みすぎ。きっとタイピングの基本を学ぶ機会がなかったのでしょう。
キーボードは本来、「打つ」ものじゃない。手の力は抜いて、スッと押し下げるだけ。「打鍵」という表現が誤解を招くなら、いわば「押鍵(おうけん)」。
だから押し下げる距離(深さ)は浅いほど楽。昔、タイプライターの時代、キーが重く、深さもあったので、「押鍵」には力を要しました。でも、決して叩くように打鍵などしなかった。ピアノの鍵盤を弾くのと同じく、優しく指を押し下げる。するとアームがフォントを打刻する。指はあくまでも優しく押し下げるだけ。「打つ」のはアーム(ピアノならハンマー)の役目。
キーボードも同じ。柔らかく「押鍵」するのです。それができるから、PFUの「HHKB Professional JP」が大好き。まさにピアノを弾くがごとく、楽にタイピングできます。ただし、昔ながらのキーボードなので、ストロークは深い。
最も少ない力、少ない動きでタイピングするためには、ほんの少しの「押鍵」で反応するキーボードが理想。ただし、常時ホームポジションに10本の指を置いておきたいから、キーに触れただけで反応してしまうのは困る。その点、iPadのソフトウェアキーボードは理想ではない。
したがって、極めて浅いストロークで反応し、押鍵しないときでもキーに指を置いておくことができる新型MacBookのキーボードは、現時点で、究極のハードウェアキーボードでしょう。ベスト。本当はこういう高クオリティの製品を、「ものづくり大国」日本のどこかのメイカーに出していただきたかったと感じるほど。
もしこれを超えるキーボードが出るとすれば、同じMacBookのトラックパッドに搭載された「感圧タッチセンサー」方式になるのかもしれませんが、すべてのキーにセンサーとアクチュエイタを付けるのは無理なので、今のところこのMacBookのバタフライ構造が有利。
iPadのソフトウェアキーボードへ、ハードウェアから歩み寄ったという見方もできます。iPadのようにキーボードをソフトウェアだけで実現できたらベストなのですが、マン・マシン・インターフェイスとしてはいまのところハードウェアキーボードが有利。そこで、「触っただけでタイプできる」に近づけるべく極限までストロークを小さくし、ぐらつきをなくしたMacBookのキーボードを開発。
究極のタッチタイピング・キーボード。願ったり叶ったり。Apple、すばらしい!!
同じ構造の単体キーボードが発売されることを心待ちにしています。乾電池式ではなくて、USB充電式で、ワイヤードでもワイヤレスでも使えたらうれしい。もちろんコネクタはUSB-Cで。
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