3160-130706 写真の背景をボカす4つの方法
本日、写真セミナー中に質問を受けました。
「どうやったら背景をボカした写真を撮れるのですか?」
方法は4つあります。
- 被写体に近づく(あるいは被写体をカメラに近づける)。カメラから被写体までの距離と、被写体から背景までの距離との対比で、後者の方が長ければ長いほど、背景はボケます。つまり、ピントを合わせる被写体には近づき、被写体と背景とが離れていればいるほど、背景はボケるのです。
- 焦点距離の長い(=画角の狭い=mmの数字の大きい)レンズを使う。ズームレンズならズームの望遠側(mmの数字の大きい側)を使う。mmの数値が大きければ大きいほど、背景はボケます。
- 絞りを開ける(F値を小さくする)。レンズ固有のF値よりは小さくできませんので、よりボカしたければF値の小さいレンズを使う。F値が小さいほど背景はボケます。
- センサーサイズの大きいカメラを使う。センサーサイズが大きければ大きいほど背景はボケます。
実際は、上記4つの組み合わせです。
そこでshioはどうするか。
- の理由で、レンズやレンズ付きのカメラを買うときは、「最短撮影距離」が短いものを選択します。できるだけ被写体に寄れるものを使いたいのです。また例えば人物を撮影するときは、人物にはできるだけカメラに近づいてもらい、背景と離します。
- に関しては、画角の広狭は作画に大きく影響しますから、背景をボカしたいかどうか、という観点で選ぶものではありません。
- の理由で、できるだけF値の小さいレンズを使います。F値の小さいレンズを絞って(F値を大きくして)使うことはできますが、レンズのF値以下に絞りを開けることは不可能だからです。基本的にshioが使っているレンズはF2.8以下。特に一眼レフで常用しているレンズはすべてF1.4です。シグマ製の35mmF1.4、50mmF1.4、85mmF1.4が常用レンズ。以前、キヤノンの50mmF1.2というレンズを使っていた時期もありますが、選択肢の多い一般的なレンズで最も小さいF値はF1.4です。
- の理由で、背景をボカした写真を撮影したいときはキヤノンEOS 6DまたはEOS 5D Mark IIを使います。センサーサイズが35mmフィルムと同サイズ(俗にいう「フルサイズ」)だからです(それより大きいペンタックス645Dがありますが残念ながらshioは所有していません)。それらの一眼レフカメラはポケットに入らないので、普段、常時携行するカメラはリコー「GR」。センサーサイズは多くの一眼レフカメラや一眼カメラと同じ、APS-Cサイズです。フルサイズより一回り小さいですが、多くのコンパクトカメラよりははるかに大きいので、背景をボカした写真を撮影できます。
背景をぼかした写真を写したいshioは、カメラの設定や撮影時に上記1.〜4.を勘案します。リコー「GR」の場合、できるかぎり絞り開放のF2.8で撮影し続けられるように、下記のように設定しています。
- 【撮影モード】Av
- 【絞り】F2.8
- 【ISO感度】「AUTO-HI」
- 【Mモード ワンプッシュ動作】絞り優先
- 【ISO AUTO-HI設定】8000, 1/60- 絞り自動シフトはON
- 【NDフィルター設定】AUTO
- 【フォーカス】ピンポイントAF。背景をぼかすためにはいつでも「点」にピントを合わせます。
その他の設定は下記をご参照ください。
「3117-130524 「GR」発売記念。shio流設定大公開」→ http://shiology.com/shiology/2013/05/3117-130524-grs.html
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