2月22日からSIGMA Photo Pro 5.5に搭載される「モノクロームモード」。
→ http://www.sigma-photo.co.jp/sppmonochrome/
光の三原色をすべて丸ごと取り込めるFoveonセンサーだかできる、ホンモノのモノクローム写真を表現できます。もちろん、カメラ自体の「モノクロームモード」を使ってもモノクローム写真を撮れますが、RAWで撮ってSIGMA Photo Pro 5.5のモノクロームモードで現像すると、さまざまなパラメーターを調整して、多彩な表現を得られます。
モノクロームモードに対応しているのは現状、下記の5種類のカメラで撮影したRAWファイルです。
- SIGMA SD1
- SIGMA SD1 Merrill
- SIGMA DP1 Merrill
- SIGMA DP2 Merrill
- SIGMA DP3 Merrill
「SIGMA Photo Pro 5」はこれらのカメラを買うと付属しています。
「モノクロームモード」の使い方は簡単。写真を開いて、調整パレットの上部にある「モノクローム」を押すだけ。カラーとモノクロームを自在に行き来できます。
それだけでも楽しいですが、このモノクロームモードには特徴的なポイントが2つあります。「フィルムグレイン」と「カラーミキサー」です。
「フィルムグレイン」を使うと、モノクロームフィルムの粒状感を表現できます。粒子の粗さ、細かさ、大きさをコントロールして、繊細な感じやラフな感じを出せるのです。
そして「カラーミキサー」がすごい。モノクローム写真では、すべての色の濃さが、真っ白から真っ黒までのグレーの濃淡で表されます。カラー写真であれば「別の色」として区別できても、もしそれが「同じ濃さ」であれば同じ濃さのグレーになり、識別できなくなるのがモノクローム。たとえば、赤と青からなる駐車禁止の標識は、ただのグレーの円になってしまいます(上の写真参照)。
そこで、赤の部分のグレーを濃くするとか、青の濃さを強調する、といったコントロールが必要になります。フィルムの時代には、撮影時に、レンズの前にカラーフィルターを付けることで、特定の色の濃さを加減していました。
でも、このSIGMA Photo Pro 5.5のモノクロームモードなら現像時にそれを施せます。「カラーミキサー」にあるカラーパレットの中のポイントをずらすことによって、特定の色を強調する(あるいは差し引く)ことができます(下の写真参照)。
上の写真を現像したときの調整パレットがこれ。
パラメーターを動かしつつ、その結果を画面上で確認しながら試行錯誤できますから、納得のいく作品に仕上げることができるのです。
色ごとのグレーの濃淡が変化すると、写真によってはその印象ががらりと変わります。そこにフィルムグレインの粒状感を加減しながら加えていくと、自分でもあっと驚く「作品」が現出。それがいとも簡単にできてしまうのです。写真を「創作」する実感を味わえます。楽しい!!
写真表現の面白さ、楽しさをこんなに手近にしゃぶり尽くせるカメラとモノクロームモードを実現してくださったシグマのみなさんに、感謝申し上げます。どうもありがとうございます!!