
GR Digital 3
E-P1が発売されて以来,使う機会が数回ありました。
そのたびに,何となく感じる違和感。
その原因は何だろう。
先日,友人のE-P1を使わせていただいて,「違和感」の一端がわかりました。
「撮影の終わり」の解釈の相違です。

GR Digital 3
shioは撮影時,シャッターボタンを押し込んだ後,「撮影の終わり」が過ぎるまで,シャッターボタンは押しっぱなしです。ボタンから指を離しません。
これは,スポーツでいう「フォロー・スルー」。
押した直後に指を離すと,カメラがブレる原因を増やすことになります。
可能な限りブラさないために,シャッターボタンを押した後,確実に撮影が終わるまでは,シャッターボタンを押しっぱなしにして,指を動かさないのです。
そして,シャッターボタンから指を離すことは,「次の撮影の始まり」を意味します。

GR Digital 3
では,「撮影の終わり」をどのように認識するか。

GR Digital 3
「EOS 5D Mark II」などの一眼レフの場合,ミラーが戻ってファインダー像が復帰した後,フォーカルプレーンシャッターの音と振動が停止したことをもって,「撮影の終わり」を認識します。
つまり視覚,聴覚,触覚を総動員して「撮影の終わり」を確認することで,安心して指を離し,「次の撮影」に移るのです。
これはフィルム時代から行っている一連の撮影プロセスですので,その中に「プレビュー画像を見る」という行為はありません。
実際,一眼レフで撮影した後にプレビュー画像を見ることはまれです。

Olympus E-P1
一方,「GR Digital 3」,「DP2」などのコンパクトデジタルカメラの場合,フォーカルプレーン式シャッターではないので,シャッター音が極めて小さく,振動はほぼゼロ。
この静寂が大きなメリットです。
(フィルム時代,レンズシャッター式の「MAMIYA 7」を愛用していた大きな理由のひとつです)

Olympus E-P1
なので,「撮影の終わり」は,背面液晶モニターにプレビュー画像が現れたことで認識します。
つまり視覚の比重が高い。
視覚メインですが,「いま記録した画像はこれですよ」とカメラが教えてくれるわけですから,絶大な安心感を得られます。
GR Digital 3であれSIGMA DP2であれ,撮影時にシャッターボタンを押しっぱなしにしてると,モニターにプレビュー画像が表示されます。それが「撮影の終わり」の証。画像が記録された証。それを見ることで,安心してシャッターボタンから指を離し,「次の撮影の始まり」に移れます。

Olympus E-P1
さて,E-P1はどうか。
一眼レフ同様,フォーカルプレーン式シャッターで,シャッター音がします。
でも使い方は,コンパクトデジタルカメラ同様,背面液晶モニターを見ながら撮影するタイプです。
なので,撮影後,「撮影の終わり」を視覚で捉えようとモニターを見ますが,シャッターボタンを押しっぱなしにしている限り,いつまでたってもプレビュー画像が表示されません。
その間,不安。。。

GR Digital 3
あきらめて,次の撮影を開始するため指を離すと,やおらプレビュー画像が表示されます。
つまり,指を離すことによって撮影のサイクルは「次の撮影の始まり」に移っているので,モニターにはレンズを通した映像が写し出されて欲しいのに,もうとっくに撮り終わった「過去の画像」が写し出されるのです。
「何をいまさら……」と感じます。

EOS 5D Mark II, EF50mm F1.2L USM
E-P1の発売以来,多くの人から「E-P1,どうですか?」と質問を受けました。
そのたびに,「なんか違和感があるんです……。」と煮え切らない回答をしていました。
ようやくその原因がつかめました。

EOS 5D Mark II, EF50mm F1.2L USM
ちなみに,E-P1同様,フォーカルプレーン式シャッターの「Panasonic GF1」の場合,撮影後にシャッターボタンを押しっぱなしにしていると,ちゃんとプレビュー画像が表示されます。
shioの感覚に合ってます(これでレンズシャッター式なら,静かで振動もなくて最高なのに……とは感じますが)。

EOS 5D Mark II, EF50mm F1.2L USM
長年,カメラとコミュニケイションをしてきて,あまりにも当たり前になっていたことですが,操作とフィードバックの体系がいかに大切か,改めて認識するよい機会でした。
E-P1に感謝。
異質なものとの接触は,自己認識のための重要な手段です (^_^)

GR Digital 3