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12月25日、『成蹊法学<法学部開設四十周年記念号、第68・69合併号>』が発刊されました。
shioも「公表支援のフレームワークとしての著作権法の意義」を寄稿しています(235-264ページ)。
著作権法の本質について、従来の学説と異なるアプローチを提唱しました。
以前からshioが「大公開時代の羅針盤」の連載などを通じて述べてきたことは、すべてこのフレイムワークに基づくものです。shioが考える、21世紀の著作権法制の基礎となりうる具体的な価値観です。一言でいえば、著作物の公表をサポートするのが著作権法制の役割だ、ということです。著作物を公表することに対する躊躇を払拭することによって著作物の公表をサポートし、世の中に公開される著作物を増やすことで、文化の発展につなげようとするのが著作権法だとの考えを述べております。
まだ抜き刷りも届いていない状態ですが、もしも万が一、すぐにでも読んでくださるというありがたい方がいらっしゃいましたらご連絡くださいませ。
なんとかします (^_^)
MacPeopleの最新号(2月号)。
shioの連載「shioの三つ星ガイド」は、「大辞林 for iPhone」です。
iPhone/iPod touch用のアプリ。
「物書堂」さんの傑作。
→http://www.monokakido.jp/2008/12/daijirin.html
「iPhone/iPod touch版 模範六法2008」とともに、もっとも利用頻度の高いアプリです (^_^)
研究室で使っている「ステッピンボード」。
でも、「ステッピンボード」をググっても出てこない。
くだんの品の品名をよく見たら、「ステピンボード」でした。それも頭に「Dr.」がついてる。
改めて、「Dr. ステピンボード」で検索したら、無事にヒット。
こちらです。
→http://www.crowni.co.jp/stepin/
10年来の愛用品 (^_^)
体が温まります。
靴のサイズ28.5cmなうえ、幅広・甲高なshioの足。
既製品ではなかなか合う靴がありません。
サンダルとかスリッパの類いは、希有。
ふと立ち寄ったBIRKENSTOCKで、発見した「健康サンダル」に一目惚れ。
試着してみると足にもピッタリ。
shioが履いて、かかとや指がはみ出さないサンダルはめずらしい。
即購入。
入荷数が少なくサイズもそろっていないため、カタログ不掲載の超限定商品。
無難な色の健康サンダルばかりの世の中、遊び心のある色彩がうれしい。
研究室で室内履きとして使います。
日によっては、研究室の室内履きが一日のうちで最も長く使う履物。
妻からのクリスマスプレゼントにしてもらいました (^_^)
最近まで研究室内で履いていた「アバクロ(Abercrombie & Fitch)」のビーサンも妻からのプレゼントでしたから (^_^)
火曜日は講義な日。
年内最後の講義。
1限:民法1
・<質問>二重譲渡の場合、売主がどちらに引き渡すか決められるか?
・<質問>家を購入するときは、その土地を購入しているのか建物を購入しているのか?
・177条の意味
・なぜ民法はこのようなルールにしたのか
・94条と96条の善意の第三者
・取消前の第三者と取消後の第三者
2限:民法4発展講義
・錯誤と瑕疵担保責任
・総則と物権・債権
・一般法と特別法
・時効
・代理
3限:著作権法
・著作権の制限
・著作権を「使う」さまざまな例
Christmas treeといえばモミの木の緑だけど、黄色い葉に飾り付けるのも華やかです。
年賀状印刷のシーズンです。
プリンターを使っていると、プリンターからメッセージが発せられます。
そのひとつが、インク残量に関するもの。
shioもHP Photosmart C6380で年賀状印刷。
すでにかなり使ったインクカートリッジなので、冒頭からこんなメッセージが出ました。
─────────────────────────
次のカートリッジのインクが非常に少なくなっています:
シアン [C]
マゼンタ [M]
印刷品質がこれ以上悪くなる前に交換用カートリッジをご用意ください。
─────────────────────────
それでも印刷されている写真もべた塗りも、1枚目と比べて色味にまったく変化なし。
そこでめげずにそのまま印刷を続けていると、こんどは次のメッセージ。
─────────────────────────
次のカートリッジのインク残量不足により印刷品質が低下するおそれがあります。カートリッジの交換がまもなく必要です。印刷品質がこれ以上悪くなる前に交換用カートリッジをご用意ください。
イエロー [Y]
シアン [C]
フォト ブラック [PK]
─────────────────────────
それでも印刷を継続。
なぜならやっぱり色味に変化がないから。
130枚目。
とうとう色に変化が現れました。
そこでカートリッジ交換。
残量警告が出てからも、結構、印刷できるものです (^_^)
アップルから「Digital Camera Raw Compatibility Update 2.4」が出ました。
→http://support.apple.com/downloads/Digital_Camera_Raw_Compatibility_Update_2_4
EOS 5D Mark IIのRAWに対応。
→http://support.apple.com/kb/HT1475?viewlocale=ja_JP
素早い対応に感謝!!
EOS 5D Mark IIを使い始めてから、RAWの必要性を感じる状況があります。
その最たるものは、夕焼け後のグラデイション。
紅色から群青色を経て藍色に至るようなグラデイションを撮ると、jpegでは帯状にまだらな色の変化になってしまいます。
たとえば次の写真がそれ。
EOS 40DやGR Digitalではそういうことはほとんどありませんでした。
Aperture2がEOS 5D Mark IIのRAWに対応したので、安心してRAWで撮影できます。
滑らかなグラデイションを多く含む被写体を撮影するときは、RAWで撮ります。
今回掲載の写真、例によってすべて手持ち撮影です。
よく見ると、最も望遠側で撮っている写真(2枚目)がもっともブレが小さいという笑える結果。
つまり気合いの差です (^_^)
信山社から「標準六法'09」が届きました。
献本、御礼申し上げます。
→http://www.shinzansha.co.jp/081024%20hougaku,.html
「法学六法」とともに、信山社の六法シリーズで好感が持てるのは、冒頭に「法の適用に関する通則法」が掲載されていること。
他社の六法はもれなく憲法が冒頭にあります。
国際私法における準拠法決定の手順からすると、「法の適用に関する通則法」が最初に来るのは理にかなっている。
その意味では、この「標準六法」と「法学六法」は、国際的な視点から編纂された六法ということができます。
一方、抄録のしかたは一考の余地あり。
省略された条文や章について、それが省略されていることがわかるようにしていただきたいと思います。
たとえば、著作権法は「第8章 罰則」全体が省略されているのだけど、この六法を見ると著作権法は「第7章」で終わっており、第8章の存在はその片鱗すらうかがい知ることができない。
これでは怖くて使えません。
しかしそもそも。
思うに初学者が使う六法こそ、一切の抄録はしないで、掲載する法令は必ず全文を掲載し、それ以外の法令は一切掲載しない、といういさぎよい編集をしていただきたい。ひとつの法律は全体として有機体をなし、その全体をもってひとつの価値観を表現している。だからその全体をあちこち読んで(あるいは少なくともその全体像を観察して)、その法律の心を読み取るのが初学者の訓練。初学者向けの六法こそ、完全全文掲載が望ましいのです。
教科書や講義に出て来る条文だけを読めばいいというのであれば、Webで条文を検索すればいい。
「書物」という有体物に書き記された法律を読み解く意義は、条文を何遍も何遍も読み、書き写し、その理解へ至ろうとする道程にあります。書物としての六法を使う過程で、未知の条文に出会い、それと別の条文との関係を検討し、条文と条文との糸を紡ぎながら、その法律が描く世界を自分でも描けるようになっていく。それが条文解釈の道です。
そのためには、一条たりとて、無駄な条文はない。
省略可能な条文なんてない。
「掲載法令数」を競うのではなく、ぜひとも「一切抄録はせず、掲載法令はすべて全文掲載」という編集方針の小型六法が世に出ることを願っております。
「全文掲載」にこそ、価値があります。
「tree」という言葉は知っていても「ツリー」という言葉は知らない日本語勉強中のTさん。
「Christmas tree」を日本語で表記しようとして、考えた末「クリスマステュリー」と書いた。
なるほど。
「テュリー」と発音してみると確かに原音に近い (^_^)
外国語・外来語のカタカナ表記は永遠の悩みです。
このうち、英語の二重母音を長音記号(音引き「ー」)で表記するのもそのひとつ。
雑誌原稿でshioが「ポートレイト」「インターフェイス」「シチュエイション」と書くと、決まって「ポートレート」「インターフェース」「シチュエーション」に校正されてしまう。
うーむ。なんか気持ち悪い。
実際問題として、すべての外国語のすべての音を日本語で正確に表記するのは不可能。
だから妥協が必要なこともよくわかります。
ですが、「エイ」と読む「a」、「オウ」と読む「o」は、表記可能だし、その方がいいように感じます。
現在でも、野球のballは「ボール」で、料理のbowlは「ボウル」と書きます。
たとえばアメフトのSuper Bowlは「スーパーボウル」です。
これは原音に忠実。
だったら、スクロール(scroll)はスクロウルだなぁ。。。
と、悩み多きshioです (^_^)
今日は講義な日。
1限:民法1
・不動産の二重譲渡
・所有権の移転時期
・177条の意義
2限:民法4発展講義
・錯誤と瑕疵担保責任との関係
4限:著作権法
・著作権の内容
EOS 5D Mark II, 35mmF2, ISO6400
ISO1600が実質的な上限だったEOS 40Dから、ISO12800や場合によっては25600でも撮れてしまうEOS 5D Mark IIになって、初めての経験がいろいろあります。
夜中の井の頭公園でフラッシュなしで手持ち撮影できるのもそのひとつ。
でも、もっとありがたいのは、普通の室内撮影で、被写体ブレを抑えるために高速シャッターを切ることができる。
EOS 5D Mark II, 35mmF2, ISO6400
ところが、室内撮影のとき、高速シャッタースピードで連写、あるいは連続的に撮影すると、グレーないし黄色い影が、横方向にランダムに入る場合があります。
購入した販売店でその写真を見せたら初期不良交換してくださるとのこと。
しかし、代わりのボディーでも同じ現象が出る。
ちょうど研究室を訪れてくださったゆっきぃさんもEOS 5D Mark IIを発売日にゲットしているので、相談してみると彼のボディーでも同様の現象が出る。
EOS 5D Mark II, 35mmF2, ISO6400
ところがその後、ゆっきぃさんから「これはフリッカー現象が原因です」との情報。
なるほど!!
インバーター式でない蛍光灯照明器具から発せられる光は、東日本では1秒間に100回の点滅を繰り返しているため、速いシャッタースピードで撮影すると消灯している瞬間を撮影してしまうことにより、影が写ることになる。
EOS 5D Mark II, 35mmF2, ISO6400
屋外で撮影するときに「消えた信号機」にならないように注意することは多いけれど、室内でこの現象の影響を受けることはいままでなかったため、思い至りませんでした。暗い室内でISO感度を800とか1600にして撮影していたとき、シャッタースピードが1/100以上になることなどなかったのです。しかし、EOS 5D Mark IIではISO6400などの高感度で、シャッタースピードを上げて撮る。それによって、この現象を目の当たりにすることになりました。
EOS 5D Mark II, 35mmF2, ISO6400
道具の性能が上がると、未知の世界を経験できる。
教えてくださった方々に感謝申し上げます。
どうもありがとうございました。
販売店にもすぐに電話してお詫びしました。
以後は、インバーター式ではない蛍光灯光源で撮影するときは、シャッタースピード優先で1/100以下に固定しております。
EOS 5D Mark II, 35mmF2, ISO25600, f5, 1/125
ISO 25600。
去年までは、考えたこともない数字でした。
EOS 5D Mark II, 35mmF2, ISO25600, f2, 1/10
たいがいのカメラでISO感度の上限は1600、あるいは3200。
といっても画質的に厳しくて実質的には400とか800が上限、というカメラも多い。
EOS 5D Mark II, 35mmF2, ISO25600, f2, 1/8
EOS 5D Mark IIが発表されたとき、常用感度が「100~6400」、拡張すると12800と25600までOKときいて、「3200が実質的な上限かな」と思ったshio。
キヤノンは見事に期待を裏切ってくれました。
EOS 5D Mark II, 35mmF2, ISO25600, f2, 1/20
3200。上限どころかまったく問題なし。
6400。十分行ける。
12800。すばらしい。
(前回のエントリーは、「shioっ子測量野帳」の写真をのぞいて、すべてISO12800です)
こんな高感度が普通に使えてしまうと、撮影に対する考え方が根本的に変わってきます。
EOS 5D Mark II, 35mmF2, ISO25600, f2, 1/25
しかし、25600はEOS 5D Mark IIを買って以来、使っていませんでした。
最上限を使うことに対する単純な躊躇です。
EOS 5D Mark II, 35mmF2, ISO12800, f2, 1/20
でも「その時」はやって来ました。
shioゼミOB会の後、二次会としてみんなで井の頭公園に行ったとき。
時刻は21時ごろ。
暗すぎて写真なんて撮れない!!
もちろんフラッシュを使う気はまったくありません。
三脚もなし。当然、手持ち。
EOS 5D Mark II, 35mmF2, ISO12800, f3.5, 1/50
そうだ、いまこそ25600を試してみよう!!
撮って驚愕。
なにこれ!?
普通に写るじゃん!!
露出を高めに与えてやればノイズが少ないのもセオリーどおり。
EOS 5D Mark II, 35mmF2, ISO6400, f2, 1/40
ISO25600で撮れるカメラ。
その使い勝手は別次元です。
EOS 5D Mark II, 35mmF2, ISO12800
shioゼミOB会。
EOS 5D Mark II, 35mmF2, ISO12800
2002年に卒業した第1期生から現役の1年生(第11期生)まで集まりました。
shioは彼らを、自分の息子たち、娘たちと思って接しています。
彼らも自分たちのことを「shioっ子」と呼んでいます。
EOS 5D Mark II, 35mmF2, ISO12800
全員、スピーチ。
shioっ子たちがキラキラしてる。
彼らが学生だった頃のことが思い出されて懐かしい。
成長した彼らの言葉に重みと含蓄があるのが頼もしい。
EOS 5D Mark II, 35mmF2, ISO12800
社会に出て一線で仕事をしている彼らは、shioの知らない世界の体験を語ってくれる。
shioも教えを請う。
楽しい。
EOS 5D Mark II, 35mmF2, ISO12800
現役の学生たちも卒業生と話をして、いろんな影響を受けたはず。
OBの存在はありがたい。
EOS 5D Mark II, 35mmF2, ISO12800
ゼミには文化があります。
その文化は、学年を重ねて深まっていく。
しかし、shioが在外研究でカリフォルニアに行っていたため、2年間の休止期間がありました。
EOS 5D Mark II, 35mmF2, ISO12800
でもこういう機会を通じてshioゼミの文化は継承されていく。
普段、ゼミを2、3、4年生合同で行い、別途実施している1年生のゼミ員も希望すれば上級生のゼミや合宿に参加できる。
そういった縦のつながりが、shioゼミの強み。
EOS 5D Mark II, 35mmF2, ISO12800
shioが伝えられることなんて限られている。
学生たちとの年齢は徐々に離れていく。
同級生だけでなく、年齢が近くて異なる者どうしで当たり前に語れることの意義が、年々、高まっていくのです。
EOS 5D Mark II, 35mmF2, ISO12800
OB会幹事さんたち、ステキな集いをアレンジしてくださって、どうもありがとうございました (^_^)
shioに内緒で、測量野帳に「shioっ子」バージョンまで作ってくれた!!
EOS 5D Mark II, 16-35mmF2.8, ISO 1600
お店の前で集合写真。
手前から奥まである程度ピントが合うためには、絞りたい。
でも、ものすごく暗い。
ISO12800だからこれが可能。
EOS 5D Mark IIさんに感謝!!
EOS 5D Mark II, 35mmF2, ISO1000, f2.2, 1/40
旅人の木。
吉祥寺駅と三鷹駅の中間くらいにあるラーメン屋さん。
成蹊大学から歩いて4分ほど。
EOS 5D Mark II, 35mm, ISO1000, f2.2, 1/30
超おいしいので、毎週のように食べにいきます。
上品なおいしさ。後味もいい。
トッピングを加えると、さらに味なハーモニー。
EOS 5D Mark II, 35mmF2, ISO400, f2.2, 1/30
1枚目と4枚目の写真は、「お茶漬け塩そば」の大盛りに「三種盛り」をトッピングしたゴージャスメニュー。
3枚目の写真は、「つゆそば」の大盛り。
どれもおいしいけれど、なかでもshioは「塩そば」と「油そば」が好き(ここに写真はありませんが)。 (^_^)
店主ご夫妻のブログはこちら。
→http://blog.livedoor.jp/tabibitonoki2004/
「成蹊大学法学部40周年記念誌」の特集「ゼミはいま」に寄稿した拙文を転載します。
shioゼミ(塩澤ゼミ)──「楽問」で法の本質に迫る
塩澤一洋
「契約したことありますか?」「憲法を1条にしてみよう」「刑法200条の「削除」って条文?」
「shioゼミ」はいつも問いかけから始まる。難問、奇問、愚問、珍問。法律学に初めて足を踏み入れる1年生は、shioが問いかけるさまざまな謎に対して、一所懸命考える。手がかりは条文。条文をあちこち読んで、気づいたことを次々と言葉にしていく。
それに対してshioはすかさず褒める。別の発言を促す。それも褒める。ときに新たな疑問を提示する。次の意見も褒める。
この繰り返しで議論は進展する。いつの間にか条文にもあらかた目を通すことになる。その文言にも注意深くなる。法律が面白くなる。徐々に法が理解されていく。
また、教師から「褒められる」体験の繰り返しによって、学生たちは何を言っても受け止めてもらえる安心感を覚える。やがて躊躇なく発言するようになる。
教えない教師。それがshioだ。実際のところ、教えてしまうのは簡単だし短時間ですむ。しかし、漫然と教わったことなど、翌日には忘れてしまう。一方、自分たちで知恵を絞って考え抜き、言葉化し、褒められたことは、記憶に定着する。仮に忘れても、また考えれば自分で答えにたどり着けるという自信にもつながる。教育とは教えないことなのだ。
その根本にあるのは、「学問は楽しい」「法律学は面白い」というメッセージだ。ひとつひとつ謎が解けていくプロセスをいくつも経験すると、法律学がどんどん面白くなる。他人の意見に耳を傾ける。それと異なる自分の見解を述べる。もっと深い謎に迫りたくなる。また考える。
すると徐々にわかってくるのだ。「唯一絶対の正解など存在しないのだ」と。
このとき、高校・大学受験までの12年間に培われた「正解探し」の呪縛から解放される。学問に正解などない、と気づいたとき、学生は学問の世界の入り口に立ったのだ。
ロジックさえ成立していれば、何を言ってもいい、という楽しさ。他人の意見が自分の意見と異なる楽しさ。謎が解ける楽しさ。それが次の謎につながっている楽しさ。法律が生き生きとした有機体に見えてくる楽しさ。
学問が「楽問」になる瞬間だ。好奇心が喚起され、興味が深まり、考えることも調べることも議論することも楽しくなる。大学が、ゼミの仲間とともに楽問する場になる。
こうなると学生たちは自律を始める。ゼミも学生たちが主体的に運営するようになる。それが、2、3、4年生が合同で実施するshioゼミだ。1年生のゼミと違って、shioはほとんど口を出さない。
毎回、議論のテーマとなる判例や事例問題を学生たちが選ぶ。それに関して、3つの班はそれぞれ図書館等で自主的にサブゼミを行い、班の見解をまとめる。それを2コマ連続で行われる本ゼミで発表する。あとは議論。その司会も毎回学生が立候補して進めていく。こうして学生たちは自立していくのだ。
shioは適宜、議論の軌道修正をしたり、ヒントを提示したり、異なる視点を掲げたり、冗談を言ったり──。基本的に学生たちが進める議論の推移を見守る。そして最後に司会者に促されて、30分ほど、そのテーマの背景や学説、shioの見解などについて解説する。議論の中でよかったところを褒め、問題点があれば改善のアイデアを提供する。ゼミの3時間はあっという間に過ぎ、議論が白熱して時間を延長することもしばしばである。
「学問」とは既存の「学」を」「問」いなおし、真実を発見していくプロセスである。そこでは、異なる意見を尊重することが本質的に重要だ。常識や学説や友人の意見にとらわれることなく、条文を起点として自ら思考し、自らの価値観に照らし、自らの解を求めていく。
ひとりひとりが異なることに価値がある。だから常々、ひとりひとりを互いに尊重する。それがゼミの基盤となる価値観だ。同時にそれは、憲法13条が尊ぶ個人の尊厳をゼミの空気の中にとけ込ませていることに他ならない。
「education」の原義は「引き出す」。個々人を尊重するという本源的哲学の実践によって、個人のチカラを引き出していく場、それがshioゼミである。
講義な日。
いつものように、学生が送ってくれた講義のトピックスを掲載します。
●前回のOpinion Paperの質問
・「慣習」と「習慣」の違いは?
●前回のクイズの答え
・強行規定、当事者の意思、慣習、任意規定を不等号でつなごう。
・当事者とは誰か
●当事者と第三者
・第三者とは誰か
・177条の位置づけ
・「物」とはなんぞや
・「人」は有体物?
・「権利」は無体物?
・動産と不動産
・有体物と無体物
・物権を考えるときは必ず2種類に分ける。
●クイズ
・177条を使って二重売買問題を解決せよ
2限:民法4発展講義
・錯誤無効は誰から主張することができるの?
・表意者からの主張
・相手方からの主張
・第三者からの主張
・無効と取消し
・宿題:696条の趣旨
3限:著作権法
・前回のクイズ(公表権の意義)について
・ポジティブな側面とネガティブな側面
・公表することの意味
・公表権が著作者人格権の最初にあるのはなぜか
・著作権、著作隣接権、著作者人格権
・著作権に含まれる権利
EOS 5D Mark IIで動画を撮影するとき、ピントはどうするか。
shioのEOSはいずれも、背面の「AF-ON」ボタンのみでフォーカスが作動するように設定しています。
シャッターボタンはフォーカスと無関係に、シャッターを切ることができます。
ピントを合わせることとシャッターを切ることは別の行為。
ボタンは別な方がいい。
そこで動画を撮るときの手順。
まず、ファインダーをのぞいて撮りたい被写体にカメラのフォーカスポイント(真ん中1点に固定しています)を向け、「AF-ON」ボタンを押してピントを合わせます。
次に、ファイダー右横にあるライブビューボタンを押してライブビュー開始。
適切にフレイミングして、「SET」ボタンで撮影開始。
撮影中は原則として、カメラを固定(といっても相変わらず手持ち……)。
できるだけ60秒以内で撮影終了。
なぜなら、動画は「時間写真」だから (^_^)
こうして日々、動画が増えています。
1920×1080で撮影したものを、QuickTimeで1280×720に書き出せば、flickrへのアップロードもOK。
写真はAperture2で、動画はiPhotoで扱っております。
EOS 5D Mark IIで動画を撮るのが楽しい!!
実は正直言って、いままで動画撮影に興味がありませんでした。
ビデオカメラは持っているけれど、撮ろうという気持ちにならない。
撮るならスティル。
静止画。
写真を撮る方が断然楽しかったのです。
でもEOS 5D Mark IIを手にしてから、ムービーを撮りたくなります。
その違いは何だろう。
やはり撮影された映像のクオリティーの差なのでしょう。
1920×1080サイズのムービーは圧倒的な美しさ。
そのうえ、被写界深度の薄さを使って、背景と前景をボカした印象的な映像を簡単に撮れます。
いわば「時間写真」。
写真の時間が伸びて映像になったような感覚。
写真に近いクオリティーの映像がこの手で撮れます。
やはりクオリティーって大切です。
ゆっきぃさんのブログで、「ストラップをはじめ、付属のケーブル類は箱から出してもいないので新品同様」とある。
→http://911carrera4s.blogspot.com/2008/11/295d-mark2.html
なるほど!!
いままで、一眼レフを買うと何も考えずに付属のストラップを付けていたけれど、確かにゆっきぃさんのおっしゃるとおり。
そこでEOS 5D Mark II用には革の細いストラップを買ってきました。
付属のストラップはしまったまま。
ストラップ、細い方が好みかもしれません。
それは手首に巻くから。
しばらくこれで使ってみます。
今日(12月04日)は昼から夜まで会議の6連続。
そのあと、文系3学部合同で、非常勤講師懇談会。
日頃、お世話になっている非常勤講師の先生方に感謝をお伝えし、交流する時間。
そこでお会いしたN先生。
Macユーザー、iPhoneユーザーで、以前からshiologyをお読みくださっているとのこと。
どうもありがとうございます。
そして、彼女、shiologyを読んで、測量野帳(コクヨ・セ-Y3・スケッチブック)お使いになっているとのことです (^_^)
さて、Polaroid PoGoを教えてくださったikechiさんが、スケジュールを測量野帳に貼ってお使いとのこと。彼は、iCalで白紙のスケジュールをはがきサイズに印刷し、測量野帳に合うように端を切り落とし、貼ってはがせるスティック糊で測量野帳の表紙見返しに貼付(ちょうふ)しているそうです。
なるほど。
「1462-081110 13時間」で、shioもiCalからスケジュールを印刷していると書きました。
→http://shiology.com/shiology/2008/11/1462-081110-13-.html
その詳細を書いていなかったので、今回はそれをお伝えします。
shioは(白紙ではなく)情報が書き込まれているスケジュールをL版の写真用紙にプリントしています。
測量野帳にぴったりサイズ (^_^)
厚みとコシがあるので、しおりにちょうどいい。
iCalをL判に印刷するには、ひと手間必要です。
まずiCalのファイルメニューで「プリント...」。
印刷の設定は次のとおり。
・表示:月
・用紙:A5
・開始:今月
・終了:1ヶ月
・オプションは「終日イベント」と「時限イベント」のチェックはオン、それ以外はオフ。
・テキストサイズは「小」
「続ける」をクリック。
次のプリント設定画面の左下にある「PDF▼」で、「プレビューでPDFを開く」を選択。
開いたプレビューで「プリント...」。
ここで用紙サイズを「フチなしL判」に。
「各ページを用紙サイズに合わせる」にチェックが入っていることを確認して、「プリント」をクリック。
以上です。
これで、iCalに書き込まれているスケジュールをそのままL判用紙に印刷できます。
これを貼ってはがせる糊で測量野帳に貼ってもいい。
shioなら裏表紙の裏に貼ります。
でも、前述のとおり、shioは今のところ、しおりとして使っております (^_^)
EOS 5D Mark IIは動画もすごい!!
1920×1080サイズの「フルHD」映像が、簡単に撮影できます。
その画質、圧倒的。
音も明瞭。
まだ外部マイクは試していませんが、内蔵マイクでもここまで録れれば日常は十分です。
EOS 5D Mark IIの動画。
一般的な小型ビデオカメラでは撮れない映像が撮れます。
それは、小型のビデオカメラと比べて撮像素子がかなり大きいから。
ピントを浅くして、背景や前景をボカした印象的な映像を撮れる。
それも広角で。
まるで映画のよう。
撮った映像は、EOS 5D Mark IIを直接HDテレビにHDMIケーブルで接続して鑑賞できます。
また、ファイルをMacに読み込んで、Macで再生するのも簡単。
特殊なソフトなどは何も必要なく、Macにコピーしたファイルを単純にダブルクリックすれば、QuickTimeで開かれて再生できます。
もちろん、iPhoto(写真と映像を扱うためにMacに最初から入っているアプリ)に読み込んでもちゃんと見られるし、iMovie(ビデオ編集用にMacに最初から入っているアプリ)で編集もできます。
shio周辺のMacのうち、最新のMacBook ProとMacBookでは何ら問題なし。
なめらか〜〜なHDムービーを楽しめます。
しかし、今年1月に買ったMacBook Airでは、ときどき映像が引っかかったようにぎくしゃくします。
それはしかたがない。
同じMacBook Airでも現行モデルなら大丈夫だと思いますが、未検証です。
MacBook Proで再生しつつアクティビティーモニターを見ると、CPUの針は小さく振れるのみ。
当然、ファンも回らない。
CPUへの負荷はとても小さいようです。
静かに、快適に、ムービーを鑑賞できます。
ステキ!!
ポラロイドから発売されたモバイル写真プリンター「PoGo」。
→http://www.polaroid.co.jp/pogo/index.html
Ikechiさんが、Polaroid PoGoでプリントした写真を測量野帳に貼ってお使いになっているのを拝見。
→http://ikechi.cocolog-nifty.com/ikechi/2008/11/pogo-7858.html
これはいい!!
Ikechiさん、ご教示感謝です!!
即購入 (^_^)
GR Digitalより一回り大きい程度のサイズ。
227g。
フル充電したバッテリーで15枚プリント可能。
もちろん付属のACアダプターでも作動。
プリント所要時間は60秒。
写真のサイズは、2×3インチ(約49.8×76.2mm)。
裏がシールになっていて、好きなところに貼れる!!
卒業生たちの民法研究会(つまりゼミ)中に、撮った写真をその場でプリントして、5人全員にgive。
自分用にもプリントして測量野帳に貼ってみました。
おあつらえむきとはこのことだ (^_^)
shioは2つの方法でプリントしています。
(1) カメラとUSB接続
(2) MacとBluetoothでワイヤレス接続
(Intel搭載のMacで、MacOS 10.5 LeopardならOKとのこと)
撮った写真がその場で形になるうれしさ。
思考の軌跡を記す測量野帳に写真表現が加わる。
「その場プリント」で写真をgiveできる。
写真の楽しさ倍増です (^_^)
shioが使うカメラは、たいがい「常用レンズ」が決まっています。
いままで使ってきた主要なカメラの常用レンズは下記のとおり。
●35mmフィルムカメラ
・EOS1N(一眼レフ):35mmF2
・EOS1N(もう1台):50mmF1.4
・Nikon FM2(一眼レフ・メカニカル式):35mmF1.4
・LeicaM6(レンジファインダー):35mmF2
●デジタル一眼レフカメラ
・EOS D30:シグマ製20mmF1.8(35mmフィルム換算32mm)
・EOS 20D:前半は24mmF1.4(同38.4mm)、後半は28mmF1.8(同44.8mm)
・EOS 40D:28mmF1.8(同44.8mm)
もちろん他のレンズも使います。
でもそれぞれのカメラでそのカメラの「基本」となるレンズがある。
常に付けっぱなしにしておくし、他のレンズを使った後はそれに戻す、最も使用頻度の高いレンズです。
そもそも「写真はレンズ」。
したがって、「どのカメラで撮るか」よりも「どのレンズ(画角)で撮るか」のほうがより本質的です。
いわば、カメラはレンズの周辺機器。
だから、自分が最も使いたいレンズを、カメラに付けっぱなしにするのです。
ではEOS 5D Mark IIの常用レンズを何にするか。
ほぼ迷うことなく35mmF2。
50mmF1.4にしようかとちょっとだけ思ったけれど、2つ理由で35mmF2に決めました。
そのひとつは当然のことながら画角。
ある程度、広めの画角が好き。
ふたつめの理由は「寄れる」こと。
50mmF1.4は:最短撮影距離45cm、最大撮影倍率0.15倍。
50mmF1.8、50mmF1.2も同じ。
これだと、「寄れない」ことがストレスになります。
なので、「常用レンズ」として50mmを付けるとすると、
キャノン製50mmF2.5マクロ:最短撮影距離23cm、最大撮影倍率0.5倍
シグマ製50mmF2.8マクロ:最短撮影距離18.8cm、最大撮影倍率1倍
のいずれかがよさそう。
EOS 5D Mark II, 50mmF1.4だと寄れるのはここまで。
その他、キヤノンの28mm、35mmはこんな感じ。
28mmF1.8は:最短撮影距離 25cm、最大撮影倍率0.18倍。
28mmF2.8は:最短撮影距離 30cm、最大撮影倍率0.13倍。
35mmF1.4:最短撮影距離 30cm、最大撮影倍率0.18倍。
35mmF2は:最短撮影距離 25cm、最大撮影倍率0.23倍。
常用レンズとしての35mmF2。
あとはUSM化が待ち望まれます (^_^)
前回お伝えした、shioゼミOBによる民法研究会。
つまりゼミ。
今回のテーマは、shioの民法教授法にcatch upすること。
より的確な教え方を追求しているため、教え方も進化しているからです。
彼らがshioの講義を受けたのは、2002~2005年。
当時と比べると、shio民法の内容はずいぶん変わっています。
そこで、卒業生たちは、当時shioから教わった内容を出発点として、shio民法の進化の足跡をたどっていくのです。やりかたはいつもと同じshioゼミ流。つまり、shioが「これはこうです」と教えるのではなく、矛盾をひとつずつ見つけ出し、その改善案を出し合っていくことによって、妥当な解を見いだしていく方法。
そのプロセスが楽しい。
謎解きのようでワクワクする。
ひとつひとつ「見えて」くるのがうれしい。
彼らの議論を聞きながら、自分自身が進めてきた教え方の試行錯誤を思い出す。
その「進化」が本当に正しいか、自問しながら。
至福のときです。
卒業生たちに感謝。
今回の写真はすべてISO6400。
十分きれい (^_^)