EOS 40D, 法学部パンフレット用の撮影第2回
3限:民法4の講義、第1回。
民法4はいわゆる担保法を扱います。
今年度、shioが担当するのはその前半部分、人的担保に関する分野です。
まずはオリエンテーション。
3つ前のエントリーで、民法2で行ったオリエンテーションについて書きましたが、補足しておきましょう。すべて、当然のことながら、あくまでも「shioの考え」に基づいています。
・オピニオンペーパーに書く内容
好きなこと、何でも書いていいのがオピニオンペーパー。疑問、質問、意見、そのた、エッセイ、漫画、詩などなんでも。すべてshioがコメントを書いて次回に返却。質問はみんなに還元するために次回講義の冒頭で解説。「一人の質問はみんなの疑問」だから。あと、毎回講義の最後に行うクイズの解答を書くのもこの紙。
・提出は任意
オピニオンペーパーの提出は任意です。出したい人だけ出せばいい。shioの成績評価はすべて加点法、プラスだけを評価する方式ですので、出さないからといってマイナスにするということはあり得ない。
・成績はプラスを評価する。
期末試験は論述式。それをすべて「加点法」で採点します。いいところに加点していく。誤っているところなどはスルー。shioの採点に「減点」はありません。
・満点は存在しない。
加点法で採点するのですから、満点もありません。なので、出来の良い答案は120点とかになります。そもそも教師の狭い了見で満点を設けることなんて決してできない。実際、毎回、shioの想定していた以上のすばらしいアイディアを書いてある答案も数通あります。そういう答案には「A」の上の「S」が付く可能性が高いです。
・学生のためを思い、レジュメは一切配布しない。
いわゆる「レジュメ」には、大切なことがたくさん書いてある。shio的には、それらの事項こそ、学生たちが自分の手で自分の文字で、自ら書いてほしい。レジュメを配るなんて、学生たちを馬鹿にしていると思う。学生たちはレジュメなんてなくても、講義の内容をしっかり理解できるし、それぞれのやり方でノートを活用できています。高校までは「与えてもらう場所」、大学は「自ら獲得する場所」。だから、教師が言っていることに興味があったら、それをしゃぶりつくそうとするのが当たり前。その前提として教師は、学生たちの興味を喚起するのが仕事の核心。
・ノートは自己表現の場
レジュメがない分、ノートをとるのが大切。そのノートは、「教師が言っていることを書き留める帳面」ではなく、ましてや「教師が板書した内容を書き写す帳面」でもなく、「ノートを書いている学生自身の自己表現の場」です。
これについては、すでにshiologyで述べています。
「405:050527 ノートは自己表現の場です」
→http://shiology.com/shiology/2005/05/406050527__f5f3.html
・六法必要
法学部の学生たるもの、条文が出てきたらそれをあけて読むのが当たり前。shioの講義では条文は全員で声を出して読みます。そして、講義中にshioが投げかける様々な問いかけに対し、答えるヒントはすべて条文の中にある。だから六法必須。
・テキスト不要
shioの講義だから別人が書いたテキストなんていらない。でも大学は「学」を「問う」場だから、shioの講義を聴いて疑問を持つことが必要。そこで抱いた疑問を、帰宅後に別人が書いた書物などで、「他の人はどう言っているか」を確認するのは大切。だから、テキストは大学に持ってくる必要なし。自宅で気が向いたら読めばいい。
・予習復習不要。
予習が必要な講義なんて講義じゃない。初めて聞いて全部わかるのが講義。わからなかったら教師の説明の仕方が悪い。わかりたいという気持ちにならなかったら、教師の興味の喚起の仕方が不足している。もし、次回の講義までに考えておくといい、という内容があるなら、それは今回の講義の最後に提示する。それも、考えたくなるようなやり方で。復習は、講義の中でやればいい。shioの講義では講義の最後のクイズと次回の講義の冒頭に行う「前回のクイズの解説」で、講義に来るだけで2回、復習ができるようになっています。
・参考のため、(shioの)ノートは1冊
人生は科目ごとに分かれていない。人生は1本の線。だから、ノートは1冊。時系列に並んでいるのが一番いい。shioは中学生のときからノートは全教科1冊です。
shiologyには、「621:060227 ノートは1冊」に述べています。
→http://shiology.com/shiology/2006/02/621060227_1_99bd.html
といったところです。
民法4、第1回の講義内容としては、債権の発生について、民法1から3でやったはずのことを復習しつつ、民法の構造や債権法の構造を鳥瞰しました。
SIGMA DP1