1128-071218 露出と色に関するご質問
いただいているコメントに、まとめてお答えします。
<Jun Seitaさんのご質問>
→http://shiology.com/shiology/2007/12/1126071216_74d9.html
>GR DigitalはどうぞPモードをお試しください。
ということはShioさんは、「緑のカメラマーク」ではなく「P」を常用されているということですか?
GR Digitalの場合、背面モニターの輝度の設定と露出の関係の「対照表」も影響大だとおもいます。
コントラスト・シャープネス・色の濃さ については実験をしてみました。下記をご参照ください。
http://junseita.com/mt/archives/2007/10/gr_digital_1.html
そして何よりも重要なのは、最終的に写真を見る(通常はパソコンの)モニターの質ではないでしょうか。安い液晶モニター、特に最近の光沢系は階調の再現性などは非常に残念なレベルにありますから注意が必要です。
<shioのお答え>
リンクの実験結果、拝見しました。
すごーい!!
さすが、科学者ですね (^_^)
さてまずは露出モード。
「P」モードです。
GR Digital 2005で緑のカメラマークの「全自動」だと、フラッシュが自動的にポップアップすると思います。それは困る。
<追記:shioの思い込みでした。「全自動」ときいただけで、「フラッシュが勝手に光る」と早合点していました。全自動モードでもフラッシュはオフに固定できるのですね。思い出しました。>
おっしゃるとおり、モニターの質は写真の見栄えを大きく左右します。
だから、デジタルデータの状態だとどのような発色で表示されるかなんてわからない。細かいキャリブレーションをするとかいう専門的なレベルではなく、簡単なモニターの明るさとかコントラストの設定がちょっと違うだけでも全然印象が変わります。
その上、SafariとFirefoxでも色が違う。
shiologyやflickrの写真をFirefoxで見ると、明らかに色が浅くなります。逆に、MacのSafariやその他のソフト(iPhoto、Aperture、プレビュー、Finderなどなど、Firefox以外のすべて)で表示すると、Firefoxに比べてこってりとした色のり。shioはだんぜん後者の方が好みです。
なので、デジタル写真をデジタルのまま提示するときはある程度の割り切りが必要。厳密なことは考えていませんし気にもしません。気にしてもしかたのないことですから。
したがってshioはレタッチはしないのです。
撮った写真をいじっている時間があったら、別の写真を撮る時間に使います。
最終的に、印刷するとき、プリントするときに色味の調整をすればいい。それもプリンタあっての話です。プリンタで出力される結果を見て、色味を調整するのです。
<12さんからのご質問>
→http://shiology.com/shiology/2007/12/1126071216_74d9.html
Shioさんの写真はたいてい日陰になっているだろう被写体が潰れてないのに背景の空の青は飛んでいないどころか深みのある色になっていますよね。
こういった色を得るのに、PLフィルタを使うか、被写体用と背景用で露出を変えたものを合成する方法はよく紹介されていますが、ナマでこれを得ようとすると、被写体に十分な光が入っているか、空がホントに見た目でこれくらいの色でないとこんな色は出ないと思うのですがそういう状況なのでしょうか?
OptioW30ではそれなりに光が入っている程度では被写体に露出を合わせると空はたいてい飛ぶ寸前です。そのあたりはカメラの差なんでしょうかね…
<shioのお答え>
フィルターは一切使っておりません。
合成もしていません。
OptioW30のCCDは、1/2.5型。
→http://www.digital.pentax.co.jp/ja/compact/optio-w30/spec.html
GR DigitalのCCDは、1/1.75型。
→http://www.ricoh.co.jp/dc/gr/digital2/spec.html
この差が大きいのではないかと思います。
CCDが大きい方が、ラチチュード(取り込める光の強さの幅)が広い。白く飛んでしまう明るさと黒くつぶれてしまう暗さの間にある「撮影できる明るさ」の幅が広い、ということです。
「空がホントに見た目でこれくらいの色でないと」とのことですが、ホントにこのくらいの色です。私は存在しない色を撮る気持ちは全くなく、できるだけありのまま撮りたい、と思っております (^_^)
<ゆっきぃさんのご質問>
→http://shiology.com/shiology/2007/12/1121071211_7ae2.html
いつも貴重な情報に感謝いたします。
測光方式も参考になりました。デフォルトの露出が気持ちオーバーな気がして、いつも中央重点かスポット測光でAEロックし、なおかつ-0.3-0.5くらいアンダーに補正しています。また(1118-071208 本日限定 http://shiology.com/shiology/2007/12/1118071208_7fa8.html)の2枚目の写真。空の青、逆光状態の葉、窓の反射。難しい露出のはずですが、葉の色が黒つぶれしていない!・・驚きました。本当にベストな露出設定はさすがです。
<shioのお答え>
どうもありがとうございます。
「1118-071208 本日限定」2枚目の写真も、撮ったまま、掲載しています。一切レタッチしておりません。撮影時に、カメラの向きをゆっくり回して、明るさが適切なバランスになったと感じたところでシャッターボタンを半押しし、AEロックしています。明るい場所と暗い場所、両方を描写するには、本当に微妙な明るさの設定を要します。その微妙さがまた楽しいのです (^_^)
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Comments
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Shioさん
お返事ありがとうございます。
>GR Digital 2005で緑のカメラマークの「全自動」だと、フラッシュが自動的にポップアップすると思います。それは困る。
とありますが、GR Digital 2005では撮影モードの選択と、「上ボタン」によるフラッシュの制御は独立のはずです。
「P(プログラムシフト)モード」でも「上ボタン」で「Auto」が選択されていれば、暗いときにはフラッシュが自動的にポップアップします。
一方、「緑のカメラマーク(静止画撮影モード)」でも「上ボタン」で「発光禁止」が選択されていれば、自動ポップアップはしません。
故に、不意に「上ボタン」に触ってフラッシュモードが「Auto」に切り替わったときに、フラッシュポップアップが起こる可能性は、どちらのモードでも同じです。
両モードの差異は
Pモード:シャッター半押し後アップダウンダイヤルで絞りとシャッタースピードの組み合わせを変更出来る。最小絞りF9。NDフィルター作動せず。
緑のカメラマーク:最小絞りF11、ただしF7.1以上はNDフィルターが自動的に挿入される。
だと思います。
http://dc.watch.impress.co.jp/cda/compact/2005/10/13/2451.html
Posted by: Jun Seita | 2007.12.20 10:34