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2007.12.19

1126-071216 色はモニターで

R2004237
GR Digital 2007

flickrから新しいflickr uploader 3.0がリリースされました。
いいかも。
http://www.flickr.com/tools/

R2004152
GR Digital 2007

東工大の院生から、「GRでの撮影についてご教授ください」というタイトルのメールをいただきました。

R2004154
GR Digital 2007

ご質問の内容を要約しますと、下記のとおり。
・使用しているのはGR Digital 2005
・思う色が出せない。ほとんどが味気ない色になってしまい、「上手く撮れない」と感じる。
・自分のイメージの色が再現できていないと言うことは、ホワイトバランスがいけないのか。
・設定は、マニュアル露出(TTLに従ってるので、Avと同じともいえる)、コントラスト -2, シャープネス +1, 色の濃さ +1、ISO 100 or 200、ホワイトバランス AUTO、中央重点測光

R2004155
GR Digital 2007

shioはマニュアル露出は原則として使っておりません。
Avも原則として使いません。
例外的に使うのは、星の撮影とか、花火の撮影とか、露出計では計測できない被写体を撮るときだけです。

R2004156
GR Digital 2007

GR Digital 2005でもGR Digital 2007でも、撮影の98%はPモード。
露出オートです。
そこで出される数値もほとんど気にしません(予測の範囲内なので)。

R2004157
GR Digital 2007

そのうえで、撮影においては、ともかく背面モニターをよく見る。
カメラの向きを徐々に変えながら、欲しい色になったときにシャッターボタンを半押し。
それで撮影します。
コンパクトデジタルカメラはほとんどの場合、そうやって撮影しています。

R1021069
GR Digital 2005

そもそも「露出」とは「素肌を見せる割合」ではなくて「カメラに取り込む光の量」のことです(どちらも「色」に関係するという点では共通ですが (^_^))。
絞りを開ければ(F値を小さくすれば)、取り込む光は増えます。
撮影時間を長くすれば(シャッタースピードの値を大きくすれば)、取り込む光は増えます。

取り込む光が増えれば、絵の色は白に近づきます。

R2004161
GR Digital 2007

一方、絞りを閉じれば(F値を大きくすれば)、取り込む光は減ります。
撮影時間を短くすれば(シャッタースピードを速くすれば)、取り込む光は減ります。

取り込む光が減れば、絵の色は黒に近づきます。

R1021071
GR Digital 2005

この加減で色合いを決めるのです。
でも、従来の一眼レフと違って、コンパクトデジタルカメラは背面モニターで撮れる絵を見てから撮影することができます。なので、露出計で露出を測って、絞りとシャッタースピードに反映する、という間接的な色作りではなく、直接、モニターで色や明るさを見て、撮影することができます。だから、絞りとかシャッタースピードなどという数値は、とりあえず気にしないでいい。撮りたい色になったところで撮る。それでいいのです。MモードやAモードは特殊な状況以外、使う必要ありません。

R2004162
GR Digital 2007

もしカメラの向きを微妙に変えても欲しい色にならないときは、露出補正を使います。
shioの場合、露出補正はGR Digitalのズームボタンに割り当てています。
露出補正をプラス側にすれば、取り込む光の量が増えて、絵の色は白に近づきます。
露出補正をマイナス側にすれば、取り込む光の量が減って、絵の色は黒に近づきます。

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GR Digital 2007

ホワイトバランスは、AUTOか日光を基本にすればいいと思います。
shioはGR Digital 2005の場合、ホワイトバランスはAUTOが7割、日光が2割、それ以外の室内での各モードが1割といった感じです。写真の色合いで重要なのは、あくまでも露出。ホワイトバランスはその基礎となる要素です。

R2004214
GR Digital 2007

というわけで、GR DigitalはどうぞPモードをお試しください。
数値ではなく、実際の色を直視して撮影するのが、shioのコンパクトデジタルカメラの使い方です。

R2004215
GR Digital 2007

ただし。
撮影された写真の色と背面モニターの表示は、完全に同じわけではありません。
したがって、「背面モニターがこのくらいの色なら実際はこんな色」という「対照表」を頭に入れることが必要です。そのためにはたくさん撮ることが必要だと思います。

R2004217
GR Digital 2007

今回のエントリーは、ひさしぶりにGR Digital 2005とGR Digital 2007の写真を並べてみました。

R2004219
GR Digital 2007

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Comments

>GR DigitalはどうぞPモードをお試しください。
ということはShioさんは、「緑のカメラマーク」ではなく「P」を常用されているということですか?

GR Digitalの場合、背面モニターの輝度の設定と露出の関係の「対照表」も影響大だとおもいます。

コントラスト・シャープネス・色の濃さ については実験をしてみました。下記をご参照ください。
http://junseita.com/mt/archives/2007/10/gr_digital_1.html

そして何よりも重要なのは、最終的に写真を見る(通常はパソコンの)モニターの質ではないでしょうか。安い液晶モニター、特に最近の光沢系は階調の再現性などは非常に残念なレベルにありますから注意が必要です。

Shioさんの写真はたいてい日陰になっているだろう被写体が潰れてないのに背景の空の青は飛んでいないどころか深みのある色になっていますよね。
こういった色を得るのに、PLフィルタを使うか、被写体用と背景用で露出を変えたものを合成する方法はよく紹介されていますが、ナマでこれを得ようとすると、被写体に十分な光が入っているか、空がホントに見た目でこれくらいの色でないとこんな色は出ないと思うのですがそういう状況なのでしょうか?
OptioW30ではそれなりに光が入っている程度では被写体に露出を合わせると空はたいてい飛ぶ寸前です。そのあたりはカメラの差なんでしょうかね…

料理写真、おいしそうじゃないですね。
ろう細工みたい・・・・

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