1109-071130 コンサバターとの対話
美術品の保存修復家、コンサバター(conservator)にお会いしました。
90分程ご講演していただいた後、ご一緒に飲みにいって、24時まで語りました。
具体的で非常に面白いお話でした。
300枚以上の写真を見せていただきながらのご講演。
いつも絵と対話していらっしゃるのだなぁと感じました。
ホコリがたまってしまっている絵。
ひび割れてしまっている絵。
絵の具がはがれ落ちてしまっている絵。
縁が折り込まれてしまっている絵。
不適切な粘着テープで貼られてしまっている絵。
etc.
そんな絵たちをひとつひとつ丁寧に修復していく。
そして絵が一番引き立つような額に入れる。
絵が見違えるほど生き生きします。
繊細で地道な作業の連続ですが、エキサイティングな仕事です。
そんな魅力的な仕事。
でも、コンサバターは足りていない。
なり手も少ない。
コンサバターになるには多くの修行が必要。
欧米だと、コンサバターの卵たちが、ほぼ無給のインターンとして美術館で働いているけれど、日本ではそういう制度もない。
非常に忙しい毎日だそうです。
でもあえて、本の執筆やブログの公開をお勧めしました。
そのお仕事の話を聞く(読む)だけでワクワクするし、絵を見に行きたい、と感じます。美術館に展示されている絵が、その絵の作家だけでなくコンサバターやキュレーターの多くの仕事の上に成り立っていることがわかれば、絵の見方も変わりそう。そして、コンサバターという仕事が社会に認知されれば、その仕事に就きたいと思う若者も増えるはず。
芸術に関する法律を専門とするshioは、彼との対話からさまざまな示唆をいただきました。どうもありがとうございました。
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