1097-071119 問答
講義な日。
ときどき講義の内容をshiologyに書いていますが、それを楽しみにしている方がいらっしゃることがわかったので、できるだけ思い出して書くようにします。でもshioの講義は原稿が一切なく、自分では記録も取っていません(録音している場合もありますが、それを聞き直すことは皆無)。なので、思い出せる範囲で書きますが、これ以外のトピックもしゃべっているはずです。
2限:著作権法
いつものように、参加している100人前後の学生たちと問答しながら進めています。
以前、受講している学生から「先生はアメリカに行ってからこういう講義スタイルになったのですか?」という質問を受けました。まったくそうではありません。1998年に大学で教えるようになったときから、ずーっとこのスタイルです。shioの講義を見学した方は、「先生の講義では学生がよく発言しますね」とおっしゃいます。でも、発言するのが当たり前だと思います。大学は問答する場ですから。
・言語の著作物とプログラムの著作物
・プログラムの著作物はなぜ9号に規定されているのか→3つの理由
・自然言語と人造言語
・エスペラント語
・「ハングル」は文字の名称ですので「人造文字」とは言えますが、人造言語ではありません。そもそも文字はすべて人造?
・プログラム言語
・言語の表現手段、伝達手段のいろいろ
・バーコードの「読み方」
・バーコードは言語の著作物たりえるか
・音楽の著作物にどんなものがあるか→参加している学生のうち半数が具体例を挙げてくださいました。ありがとうございます。
・音楽の著作物のパーツはなにか
・各種のスケール(音階)
・和声と和声進行
・有体物と無体物の峻別
・著作物を固定する媒体
4限:家族法
・重婚、同性婚などさまざまなカップルの形と憲法13条の幸福追求権
・離婚
・離婚率の上昇
・離婚にいたるまでのいろいろ
・三行半と協議離婚の歴史
・ドメスティック・ヴァイオレンス
・「配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律(平成十三年四月十三日法律第三十一号)」
この法律は、第1条に「目的」を置かず、いきなり「定義」から始まっている。「目的」に該当する内容は前文に記載されている、珍しい法律。
────
我が国においては、日本国憲法に個人の尊重と法の下の平等がうたわれ、人権の擁護と男女平等の実現に向けた取組が行われている。
ところが、配偶者からの暴力は、犯罪となる行為をも含む重大な人権侵害であるにもかかわらず、被害者の救済が必ずしも十分に行われてこなかった。また、配偶者からの暴力の被害者は、多くの場合女性であり、経済的自立が困難である女性に対して配偶者が暴力を加えることは、個人の尊厳を害し、男女平等の実現の妨げとなっている。
このような状況を改善し、人権の擁護と男女平等の実現を図るためには、配偶者からの暴力を防止し、被害者を保護するための施策を講ずることが必要である。このことは、女性に対する暴力を根絶しようと努めている国際社会における取組にも沿うものである。
ここに、配偶者からの暴力に係る通報、相談、保護、自立支援等の体制を整備することにより、配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護を図るため、この法律を制定する。
────
・離婚の方法
・協議離婚の要件
・実質的離婚意思と形式的離婚意思
・離婚の無効、取消し
・婚姻規定の準用
・調停離婚
・調停前置主義
・審判離婚
・家事審判法
5限:民法4発展講義
・危険負担の原則、例外をどう構成するか
・同時履行の抗弁権の存在意義
・物権とは何か
・本当に「物に対する権利」か
・使用の超具体例
・収益の超具体例
・果実
そのあと、おいしいものを食べにいきましたが、長くなったのでそれは次のエントリーで。
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