958-070615 GX100・測光方式
Shigeさんから「948-070605 赤の風景」にご質問をいただきました。
→ http://shiology.com/shiology/2007/06/948070605_62c0.html
<Shigeさんのご質問>
こんにちわ! 記事参考にさせていただきました。追記で、測光はどのような設定をお使いのことが多いいですか? やはりフォーカスと同様にスポットが使いやすいのでしょうか?
<shioのお答え>
測光は評価測光です。スポット測光は一切使いません。
スポット測光はAEロックと併用することが大前提です。でも、GX100には独立したAEロックボタンはありません。FnボタンをAEロックに割り当てることもできます。でもshioにとってはAFをロックすることのほうが優先度が高い。だからFnボタンにはAF/MF切り替えに割り当てているため、AEロックにすることはできません。したがって、スポット測光を使う条件にないのです。
また、一眼レフと違ってコンパクトデジタルカメラの場合、そもそもスポット測光の必要を感じません。測光方式がなんであれ、モニターに自分の欲しい色が表示された状態で撮影すればいいわけですから、被写体内の小さい点を測光することにはあまり意味を感じないのです。その場で撮影画像を見ることができないフィルムカメラであれば、スポット測光は非常に重宝でした。でも、撮影前にも撮影後にも、撮影画像を確認できるコンパクトデジタルカメラにおいては、その露出で得られる色があらかじめわかっているわけですから、ことさら「部分」の明るさをはかる必要は感じないのです。
中央重点測光か、評価測光か。
このふたつに関しても、結論的にはどっちでもいいのです。でも、ちょっとだけ違いがある。評価測光のほうが、光量の変化に鈍感。「鈍感」というと悪いみたいですが、そうじゃない。中央重点測光だと、カメラを向けた方向の明るさに素直に反応して、露出を変化させてくれます。これはこれで大切なことなのだけど、GR DigitalやGX100ではそうでないほうが使いやすい。なぜなら、広角だから。
露出は空の色で、ピントはその下の木で、という撮影をしたいとき、中央重点測光だとピントを合わせるために木に中央を向けた瞬間、(空に比べて木が暗いため)露出が上がってしまいます。でも評価測光だと、空の明るさに露出が合ったまま、木にピントを合わせることができる。
これはまたフォーカスに関して、ときにマルチAFを使う理由でもあります。
同じ状況で、マルチAFにしていると、カメラを空に向けたままマルチAFの端っこを木の位置に「ひっかける」ことによって、露出は空、ピントは木、で半押し(フォーカスと露出の同時ロック)ができます。マルチAFにはそんな便利な使い方もあるのです。従って、28mmの広角オンリーのGR Digitalでは基本的にマルチAFにセットしています。一方、50mmや72mmでも撮影するGX100では、ピンポイントでピントを合わせる必要があるため、スポットAFを基本にしています。
なお、一眼レフでは、すべて中央重点平均測光です。
これだとカメラごとの相違があまりないため、一番わかりやすいからです。
でも背面モニターを見ながら広角レンズで撮影するGR DigitalとGX100では、評価測光の方が光量変化に対する露出値の変化が緩やかなので、使いやすいのです。
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こんにちわ! ご説明ありがとうございました。少し、混乱したのですが、下記の文章で
引用>露出は空の色で、ピントはその下の木で、という撮影をしたいとき、中央重点測光だとピントを合わせるために木に中央を向けた瞬間、(空に比べて木が暗いため)露出が上がってしまいます。でも評価測光だと、空の明るさに露出が合ったまま、木にピントを合わせることができる。
とありますが、もしこれで空が青くでない場合、露出補正でさげていく、(空に向けてAEロックではなく)という理解で正しいでしょうか? 空を青く、というのを狙って練習していますが青くすると対象物が暗く、対象物を狙うと空が白く(当たり前なんですが)バランスに悩んでいます。SHIOさんの写真は対象もはっきりと空も青い。不思議です、、
Posted by: Shige | 2007.06.27 02:21