882-070404 向き合う・寄り添う・共に歩む

Ricoh GR Digital(スクエアにクロップ)。以下同。
3回前のエントリー「879-070401 向き合う」に、フランス在住のユーフォニアム奏者、川原三樹夫さんからコメントをメールでいただきました。ブログを運営しているサーバが24時間のメンテナンスを行っていたためにコメント欄への入力ができなかったようです。
ご本人の承諾をいただきましたので、転載します。
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向き合うについて
コメント入力出来ませんでしたので
メールでおくります。
僕は音楽の勉強をヨーロッパに来てからしましたが
こちらの先生方は生徒も音楽家の一人とみなして
とても尊重してくれます。
(日本だと常に上から押さえつけられる感じ)
僕も最近10歳以下の子供達に直に音楽に
接してもらう活動を始め分かりだしたことですが、
(1) 向き合う
(2) 寄り添う
(3) 共に歩む
この1と3は必ず実践しています。
2の寄り添うというのは?
具体的にどういうことなのでしょうか?
シオさんのようなすばらしい教育者になりたいので
時間のある時また教えて下さい。
川原 三樹夫
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川原さんにはすでにメールでお返事をお送りしてありますが、この(1)〜(3)について、ちょっと具体的に補足しておきます。この3つ、それぞれ相手と自分との位置関係、かかわりあいの姿勢を表しています。
(1)は相手と正面から向かい合っている状態です。
「あなたを全面的に受け入れますよ」という体勢であり気持ちです。それで相手の話を聞き、相づちを打ちます。相手を受け入れるためのプロセスです。広ーい心で、受け止めます。そのために対話しますが、しゃべる主体はあくまでも相手。楽器を教えるときも、相手の正面に立つ位置関係、多いですがそれは相手の表現に耳を傾けるため。
(2)は相手の真横に並んで同じ方向を向いている状態です。
「あなたが向きたい方向はどっち?」「私も一緒にその方向を向かせて」という気持ちを持っています。たとえば、子どもが工作しているときに、正面側に座って対話するのは(1)(それきれいだね、とか、何ができそう?とか)、それに対して(2)は、作りたいものがうまく作れなかったり迷ったりしている子どもに、話を聞きながら相手のアイディアを引き出したり、こうするのはどう?などとアイディアを出したりします。楽器を教える場合であれば、たとえば二人で同じ譜面に向かいながら、相手がどういう表現をしたいのかとか、どんな音を出したいかを聞き出す(引き出す)状況がこれにあたると思います。
(3)は、相手とともに実際に自分も動き、相手の前進をうながします。一緒に並んで前に歩み出すことです。(1)と(2)が相手から引き出すプロセスだったのに対し、相手がそれでもうまく表現できなかったり行動に移せない場合に、自分が相手とともに実際にその方向へちょっと動くことによって、相手の動きを引き出すのです。子どもが工作でうまく切り抜くことができない部分があるときに手伝うとか、ひとつの曲を一緒に吹く(弾く)とか。
言い換えると、(1)や(2)の段階では、自分は手を出さない。問いかけたり対話をすることによって、相手の心の中にある何かが表に出てくるのを助けるのです。それでもうまく前に進めずにいるときに、ちょっと一緒に助走する。それが(3)です。
以上は何らかの物事を教える、という場面を例にとりましたが、日常生活でも同じ。子どもたちと十分に向き合って、心から抱きしめ、彼らの成長を共に喜ぶのがshioの生き甲斐です。
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Comments
Shioさん
いつも楽しく拝見しています。
「向き合う、寄り添う、共に歩む」という言葉を聞いて自分の職業(医療)にも似た事があるのを思い出しました。
アメリカ、ニューヨーク州北部にあったトルドー結核療養所のエドワード・リビングストン・トルドー像の台座に刻まれていた言葉だそうです。
「時に癒し、しばしば支え、つねに慰む」
というものです。
10年以上前に父から教わって以来、自分の座右の銘に近いものになっています。
原語はフランス語で、言葉の出所は不明だそうです。
教育と医療に共通点があると思った事はなかったのですが、この言葉には似た点がある様に感じられ、興味深いと思いました。
Posted by: Nobu | 2007.04.09 at 17:03