799-070111 撮影後はAperture
朝、Caltrainの駅で電車を待つ。Ricoh GR Digital
<追記>
Apertureの複数同時レイティングについて下記のように書いたところ、「プライマリー・オンリー」をオフにすれば可能になりますとのメールをいただきました。試してみるとホントだ!! どうやら再インストールの必要はなかったようです (^_^) Kenさん、どうもありがとうございました。
<追記終わり>
前回のエントリーについて、「非常に参考になりました」とのコメントを複数の方からいただきました。どうもありがとうございます。お役に立ててうれしいです。
一方、撮影している写真に関して、「これらの写真はトリミングしてるのですか?」というご質問もいただきました。いえいえ、全くトリミングしてません。撮ったまま、手を加えずにそのまま掲載しています。shioは、「写真は撮影した瞬間に完成」と考えているので、後でトリミングすることはまずありません。撮影の時点で自分が描く「絵」を創っています。したがって、基調講演を撮影した写真の中で、Steve Jobs氏の背景の絵が切れていたり、文字が切れていたりしても、それは「切れて」いるのではありません。「切り取って」いるのでもありません。最初からそれを意図して撮っています。基調講演で映写されたスライド画像の「全体」を撮ろうとは全く思っていないのです。
Caltrainの中。この車両は1階が自転車用、2階が座席になっています。Ricoh GR Digital
「部分」と「全体」は相対的です。shioが撮りたいのはあくまでもJobs氏の表情であり彼の喜びであり彼から発せられるメッセージです。shioが撮りたいものの「全体」はそれ。彼が全身で表現しようとしているものを写し取ろうとしています。ですから、背景のスライドは、彼の表現の「背景」に過ぎない。背景は、彼を写す際にその表現の意味性を補完するのに必要な限りにおいて写っていればいい。
前回のエントリー写真にはちょっとだけキャプションを付けました。それをご覧になるとshioの意図をおわかりいただけるかと思います。たとえば、「コンテンツの交通整理をするジョブズ氏」というのは、写真の中の彼の左右の手が交差点で交通整理をしているおまわりさんのようであり、その左手の先にはコンテンツの出所、右手の先にはそれを視聴するiPodがある。そして実際、ジョブズ氏は混沌としていたコンテンツのオンライン配信に、iTunes Storeなどのインフラによって秩序をもたらしました。そんなことを表現しようとしているのがshioの写真です。
さて撮影の後。
もちろんApertureを使います。
→http://www.apple.com/jp/aperture/
アップル製の写真家御用達ソフト。34,000円。299ドル。
これがあるから、1,600枚もの写真を躊躇せずに撮れる、といっても過言でないほど便利なソフトウェアです。Macに付属しているiPhoto(→http://www.apple.com/jp/ilife/iphoto/)はとってもスバラシイ写真ソフトで、shioも長らく愛用してきました。一方、Apertureは最初のバージョンの発売と同時に使い始め、先頃バージョン1.5になってからは、完全にApertureオンリーになっています。その良さを一言で言えば、「撮影する枚数が多ければ多いほど役に立つソフト」といった感じ。プロでなくても写真をたくさん撮る人には強い味方です。
写真を撮ってから真っ先に行うのがピントの確認。Apertureはそれがとってもやりやすい。「P」の右隣のキーを押すと「ルーペ」が表示され、ピクセル等倍で見ることができる。昔、6×7で撮ったブローニーフィルムをライトボックスに載せてルーペを覗き込んでいたのと同じ感覚。さらにありがたいことに、その状態でトラックパッドを2本指でスリスリすると1600%まで滑らかに拡大。非常に使いやすい。
<追記>
Apertureの複数同時レイティングについて下記のように書いたところ、「プライマリー・オンリー」をオフにすれば可能になりますとのメールをいただきました。試してみるとホントだ!! どうやら再インストールの必要はなかったようです (^_^) Kenさん、どうもありがとうございました。
<追記終わり>
そのApertureで、ひとつ気になっていたことがありました。
写真を複数選択した状態で、一括してレイティングなどを変えようとしても、ハイライトされている1枚のみが変更され、他のレイティングは変わらないのです。これ、ぜんぜんMacらしくないし、どう考えてもおかしいのだけど、その設定を変更するようなメニューも見当たらない。なので「仕様」と思ってあきらめていました。
ところが先日、MacWorldのアップルブースでApertureのデモをやっていたので、何気なく横で見ていたら、なんと、複数の写真のレイティングを一括して変更しているではありませんか。そこで、そのデモをしている人と話してみると、これはApertureで当たり前の操作だとのこと。でもshioのApertureではそうならないと告げると「そんなはずはない」と。すぐにshioのMacBookを取り出して、彼に操作してもらうと、「こりゃ変だなあ……」。結局、shioのApertureでは相変わらず、複数を同時に変更することができないまま。
でも仕様ではないことがわかったので、もしやと思い、帰宅してすぐAperture1.0をCD-ROMからインストールしなおし、1.5.2へのアップデータをかけてみました。そしたら、あら不思議。ちゃんと複数の写真のレイティングを同時に変更できるではありませんか!!
shioのAperture、最も初期のバージョン1.0でインストールした後は、1.1、1.1.2……と、新たなバージョンが出るたびにアップデートを繰り返してきました。なので、その過程でなにか問題が生じたのではないかと思います。何はともあれ、これでどうやらApertureが本当の「最新の状態」になったようです。
さて、基調講演を撮影した後のshio。
プレスルームに行き、EOS20DをMacにUSBで接続して写真をApertureに読み込みました。以前はカメラから直接読み込むことはせず、メモリーカードリーダーを使っていましたが、最近は直接カメラから読み込んでいます。
取り込んだ後はレイティング。写真を全画面表示し、ルーペでピントを確認しつつ、順に送って5段階で評価していきます。不要なカットがあれば「棄却」。便利です。
そのあとflickrにアップロード。
FlickrExport for Apertureを入れてあるので簡単。
→http://connectedflow.com/flickrexport/
枚数が多いので、アップロードは帰宅してからも続きます。
アップロードが終わったら、Firewire接続の外付けハードディスクをつなぎ、Apertureのファイルメニューから「マスターの場所を変更……」。これで元ファイルを移動させてしまえば、MacBook Kroは身軽になります。
これがshioのApertureを使ったワークフローです。
Apertureは他にもいろんなことができますので必要に応じてそれらの機能も使います。でも最も大切なのは日々繰り返し行う基本的なワークフロー。それが、手間なく、すばやく、確実に行えることこそ、仕事に使えるツールの資質。shioがApertureを信頼し使い続けている最大の理由です。
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