


【写真】
今日アップした写真はいずれも,Mamiya7 with N65mmF4Lで撮影した6×7をエプソンのF-3200でスキャンしたものです。2枚目の写真はちょっと露出オーバー。もう少しアンダーに撮れば,空の色が蒼く出たはずです。ただ,木の下にいる子どもたちを描写しようとするとこの程度の露出は適正なので,むずかしいところです。フィルムはこういう微妙な露出加減が現像するまでわからなので,それを想像しながら撮影するのが楽しいところです。
【iPhoto5からFlickrにアップロードする手順】
iPhoto5に保存してある写真をFlickrにアップする手順を318:050221 ココログ with Flickrに書きましたが,PhotoResizerを使わずiPhoto5だけでリサイズした方が簡単なことに気づきました。
(1) アップロードしたい写真をクリックして選択。複数選択したいときは,Shift+クリックやCommand+クリックを使えば複数の写真を選択できます。またアルバムやスマートアルバムを作成してその中の写真をすべて選択してもOKです。
(2) 「共有」メニューから「書き出し……」を選択。
(3) 「このサイズに合わせる」の幅を420ほどにセット。
(4) 「書き出し」をクリック。書き出し先のフォルダを選んで「OK」。
以上です。あらかじめ書き出し用のフォルダを作っておくと便利です。
そのフォルダの中に書き出されたファイルが保存されていますので,それをFlickrのアップローダーでアップロードすればOKです。
【写真撮影と手ブレ】
Mからの質問。
shioが301:050204 資料の複写・iPod shuffle到着!!で「一昨日も図書館の書庫で、明治時代の書物(梅謙次郎著『民法要義』)を撮影しておりました。」と書いたことから,「資料を撮影するためには,手ブレ補正機能のついたデジタルカメラを買った方がいいですか?」というご質問です。
答えはNo。
shioは手ブレ補正機能のついたデジタルカメラは持っておりません。
またフラッシュも一切使いません。
確かに図書館などの暗いところで普通に撮影するとブレてしまって,資料として読むことが不可能な写真になってしまいます。しかしその対策として手ブレ補正機能は無力です。なぜなら,ブレには「手ブレ」と「被写体ブレ」があるからです。カメラ側のブレを補正したところで,走り回っている子どものように動きの速い被写体を撮影すれば,ブレます。
図書館で資料をコピーせずカメラで撮影する理由は,その方が速いから。つまり手軽さが身上です。したがって,右手にカメラ,左手に資料,という,非常に不安定な状況で撮影しております。そのさい,仮にカメラの手ブレ補正機能が優秀であれば,カメラを持った右手の「手ブレ」はある程度補正してくれるでしょうが,資料を開いて持っている左手のブレ,すなわち「被写体ブレ」はどうしようもありません。被写体ブレを防ごうと思ったら,資料をどこかにきちんと置いて押さえて撮る必要がありますが,書庫にはそんな都合のいい場所はありません。書架の棚に縦に置いて撮影しようとしても,うまくページを押さえることができず,平面性が削がれます。
したがって,カメラに手ブレ補正機能があっても,ブレを押さえることはできないのです。
写真撮影の原理から考えて,ブレを少なくするには,シャッタースピードを上げる(シャッターが開いている時間をできる限り短くする)しかありません。そのための方法は3つ。
(1) 被写体を明るくする。
(2) 明るいレンズを使う。
(3) 撮影するCCDやフィルムの感度を上げる。
(1)は状況次第では簡単です。明るい屋外であれば問題なし。でも書庫は暗い。そこでフラッシュを焚くかというと,それはしない。なぜなら,資料が光ってしまって一部分,読めなかったりするからです。また書庫でフラッシュを焚くのは他の利用者に迷惑をかけますから,絶対に焚くべきではありません。
(2)は,コンパクトカメラの場合,レンズを交換するわけにはゆきませんから,カメラについているレンズの性能で決まってしまいます。明るさは「F値」で表記されており,その数字が小さい方が明るいレンズです。shioが日常的に使っているCaplio GXはF2.5。一眼レフのEOS 20Dで常用しているレンズはF1.4。世の中で売られているレンズで最も明るいのはF1(例外的にもっと明るいものもあります)ですが破格に高価ですので,F1.4は実質的に我々が入手できる最も明るいレンズです。またコンパクトカメラの場合はF2.8が一般的な明るいレンズです。それより暗いレンズを付けたカメラもたくさん売られていますのでご注意を。また,shioが使っているCaplio GXはF2.5ですから,コンパクトカメラの中ではとても明るい部類です。
さて問題は(3)。
フィルムの感度はISO(International Organization for Standardization 国際標準化機構)の数値で表されます。数字が大きいほど感度が上がりますが,感度が上がると一般に画質は下がります。デジタルカメラの場合,感度は「ISO○○のフィルム相当」という表記になります。
一般人が頻繁に使うフィルムの感度は,ISO400です。プロが仕事で使う場合はISO100,ISO50などの感度の低いもの(画質の良いもの)が使われることが多いですが,一般人が使うフィルムはISO400が普通です。またプロでもスポーツ写真の撮影などには,ISO800や1600,3200も使われます。
さてそこで現在のデジタルカメラの状況を見ると,ほぼすべてのデジタルカメラはISO50やISO100が標準。それではシャッタースピードが遅くて,ブレ(手ブレも被写体ブレも)が生じるのは当たり前です。一般の人が従来のフィルムコンパクトカメラと同じ気軽さで使うには,デジタルでもISO400で普通に撮れるようになることが必須です。でもそういうカメラは非常に少ない。なぜなら,市場にあるほとんどのカメラはISO400や800に上げると,無惨に画質が荒れてしまうからです。そもそもそのような高感度に設定できないカメラもあります。
shioはCaplio GXで資料を撮影するとき,ISO400やISO800を使います。それでも資料として十分見られる画質だからです。shioが,リコーのカメラが好きな理由のひとつはこれ。ISO感度を上げても画質が破綻しないのです。普段,喫茶店の中で友人を撮るときとか,動きの速い子どもを撮るときなど,積極的にISO400や800にして撮影しております。そのような当たり前の使い方ができるカメラだから,リコーを使っている次第です。ちなみに,一眼レフ(EOS 20D)で撮影するときもISO400を常用しています。328:050304 リコー製デジタルカメラのいいところのオードブルの写真4枚はISO400,カクテルの写真はISO1600です。キヤノンのEOSシリーズは,高感度できれいに撮れるのがスバラシイです。
さてそんな中,FUJIFILMから発売されたコンパクトデジタルカメラF10は革新的。ISO400や800でも当たり前に撮影できて,画質も問題なし。コンパクトカメラはこうであって欲しいものです。【西川 和久のポートレート インプレッション】富士写真フイルム FinePix F10で撮ってみました!にサンプル写真が12枚掲載されていますので,ぜひご覧ください。ただしこのカメラ,このサイトの一番下に写真とともに書いてあるように,不思議な構成になっています。使い勝手はどんなものなのでしょう。
というわけで資料を撮るにもその他の写真を撮るにも,ISO感度を上げてもきれいに撮れるカメラが使いやすいカメラです。