月刊アスキーの原稿。1行20字×112行。
毎回shioはこれをエディタで書いていました。Jedit Xまたはmi。しかしひとつ実現できない望みがありました。
1行20字に設定してエディタに文章を書いて行くと、画面の一番下まで書いたらあとはどんどんスクロールしていきます。それにつれて、最初の方に書いた部分は次々と画面上方に消えて行ってしまいます。コンピュータ的には当たり前。でもでも、できれば消えないで欲しい。全体を見渡しながら書きたいから。
1行20字に設定していると、その幅は狭い。Macの画面の左端だけしか使っていない。右側が広く空いている。画面最下部まで文章が来たら、スクロールしないで続きは右隣の一番上に表示することができれば、既に書いた部分を見ながら書き続けることができるのに……。
いままでは、「そんなことは無理」と考えて、真剣に工夫しませんでしたが、今日、Pagesで別の書類を作っていてふと気づきました。Pagesなら可能だ!!
まずカラム表示。いわゆる「段組み」です。2段組にすれば1ページに2カラム。2段組みにして、カラムの幅などはデフォルトのまま、文字を11ポイントにすると、ぴったり1行20字になります。次に2ページ表示。つまり見開きを1画面で表示します。そして表示を「ページに合わせる」にすると、見事、見開き2ページ4カラムが一覧できます。表示倍率が89%になるため、若干縮小されていますが、PowerBookG4 15インチの画面で見ても、その文字は十分可読。これがMacOS Xの表示のスバラシイところ。細かい文字もつぶれずにきれいに表示されます。
1行20字、それが42行で1カラム。
1ページに2カラム。2ページ表示にすると、4カラムが見渡せます。
行数にすると168行、文字数だと3,360字。
1回分の原稿は3カラムで十分表示できます。スバラシイ!!
ここまで来たら、さらにWYSIWYG(What You See Is What You Get. ウィズィウィグ)にしたくなりました。shioの連載「法律家が見るIT業界」の誌面を構成する3つのコラムの行数はそれぞれ34行、39行、39行。そこで、Pagesでヘッダを3行にし、そのフォントを18ポイントに。
すると各コラム、39行、39行、39行になりました!!
1カラム目だけ34行にするため、一番上に四角いオブジェクトをひとつ置けばOK。もちろんそのオブジェクトは、「塗りつぶし→なし」「線→なし」にすれば、全く存在を隠せます。文字は自動的に回り込みますから、1カラム目は34行になります。
これで、アスキー誌面と同じ状態を再現することができました。ほぼWYSIWYG。形式としては完璧にWYSIWYG。こうしたかったのですよ。ああ、うれしい!!
これらの作業をするとき、「あいうえおかきくけこさしすせそたちつてと」を112回繰り返す文字列を使いました。レイアウトの状態を把握しやすいです。それから設定で重要なことは、「テキスト」インスペクタの「詳細」で、「最初の行/最後の行だけを残さない」のチェックを外しておくことです。
さて、この話にはミソが3つあります。
その1。Pages特有の「インスペクタ」です。
実は原稿を書くときにエディタを使う最大の理由は「行番号表示」です。112行という指定があるため、その行数を目指して原稿を書いて行きますから、常に「今何行目を書いているか」を意識することが大切です。エディタには行番号表示がついていますから、まさに原稿執筆にうってつけ。一方、多くのワープロソフトには行番号表示機能がついていませんから、行数を指定された原稿を執筆するには向きません。メニューから「文書情報」などを選べば、その時点での文字数や行数が表示されますが、書きながらリアルタイムに行数を把握することはできません。
その点、Pagesには「インスペクタ」があります。パレットのように画面の好きなところに常時表示させておくことができます。このインスペクタで「書類」の「情報」を表示しておけば、文字数、行数などがリアルタイムで表示されます。これなら行番号表示は不要。他のワープロソフトでも段組みをしてカラム表示することはできますが、このインスペクタによる行数表示がPagesならではなのです。
その2。WYSIWYGです。
なぜ行番号表示が必要だったか。それはエディタでの執筆が文字列を並べてゆく作業だったから。でもWYSIWYGになったら、誌面と同じ状態が画面上にあるのですから、そもそも行番号表示は必要なくなります。行番号という数値で左脳的に原稿の分量を把握しながら書いてゆくか、常に表示されているWYSIWYGなレイアウトを見ながら右脳的に原稿の分量を把握しながら書いてゆくか。shioは断然、右脳派です。
その3。テンプレートです。
Pagesには、かっこいい書類が簡単に作れるようにあらかじめテンプレートがいくつも用意されています。そのテンプレート、自作して増やせるんです。今回作ったアスキー原稿用の書類を開いておいて、「ファイル」メニューにある「テンプレートとして保存……」を選ぶと、「法律家が見るIT業界用」などと名前をつけて保存することができます。次回、Pagesでこれを選べば、このテンプレートを使って原稿を書き始めることができるのです。
Macには昔から「ひな形」という保存形式があります(現在もあります)。shioは長らくその機能を使って様々な書式を保存し、書類作成に用いてきましたが、Pagesはそれをアプリケーションの中に持ったわけです。ちょっとしたことですが、便利です。
さあテンプレートはできました。
あとは原稿を書くのみ。
313:050216 絶対音感の不思議にカナさんからコメントをいただきました。どうもありがとうございました。カナさんも歌詞の内容を把握していらっしゃらないとのこと。「音による表現」を自然に受け止めていらっしゃいます。音楽って「音を楽しむ」ものです。音って本当に楽しいですから。
学食でランチをとった後、ブックセンターで文房具を見て歩き。
uni-ballのSigno。ペン先の細さ0.18mmのゲルインクボールペン!! これは細い!! 世界一細いそうです。
ちょっと迷ったけれど、ピンクとパープルとグリーンを購入。それぞれ三色ボールペンの赤、青、緑に対応します。ほぼ日手帳にたくさん文字を書いてみました。0.7mmの三色ボールペンよりはるかにきれいに書けます。それに、shioが大好きな3色のとりあわせ。幸せ。
今日はステキな仲間が次々来訪。
A来訪。
RとMさん来訪。Mさん、いらしてくださってどうもありがとうございました。いただいたケーキ、美味。ごちそうさまでした。
M来訪。
shioゼミOG、Y来訪。久しぶり!! うれしいです。
Yさん来訪。Yさんは革カバーのほぼ日手帳をご持参!! おぉ、初めて見ました。ほぼ日手帳の話をすると、彼女は以前、ほぼ日のご関係者だったとのこと。気づくと、そのとき研究室にいた全員(R、Mさん、Y、Yさん、そしてshio。直後に来たMも!!)がほぼ日手帳愛用者!!
R、Mさん、Yと積もる話。一緒に夕食を食べに行き、スタバでお話。
・万年筆の価値
・万年筆とボールペンと筆圧
・モンブランのどんなところがいいか。
・セーラー万年筆のいいところ
・長刀研ぎの価値
・クリエィティヴィティーを喚起する道具を持つ意味
・shioはblogを書くのにどのくらいの時間をかけているか(実はあまり時間をかけていないのですが、その秘訣)
・白いシュワシュワって何?
・シャレとダジャレ
・ケンタッキーとセンタッキの関係は?
・○○力のチカラ
・mixiのコミュ、コミュ、コミュ……
などたくさんたくさん。
充実した一日でした。みなさんのご来訪、感謝!!