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2004.07.15

113:040715 民法、法律の勉強方法

3年K来訪。
民法2の質問に答える。

1年Y, S来訪。Kとともに4人でランチ。
Y, Sの民法1の質問に答える。

院生T来訪。書類作成、事務の依頼など。
庶務課に書類提出。

1年D来訪。民法1の質問に答える。
1年Y来訪。民法1の質問に答える。

みなさん、大切なのは条文。何度でも条文をよくよく読んでください。そして、具体的に考えてください。
講義のノートと過去問(民法1の場合)をやれば十分だと思いますが、何らかのテキストを使っている人もいるでしょう。テキストを使っている人、テキストを理解するためにテキストを読むのではありません。条文を理解し、民法の体系を理解するために、テキストを参考にするにすぎません。理解すべきは条文です。

テキストはその著者の思考と嗜好が表れたものです。絶対的真理が書かれているのではないことを念頭において読み、常に条文と照らし合わせて、「本当にそうか?」と問い続けてください。それが「学問」です。テキストを読んでいて理解できない箇所があったら、それはテキストの説明が足りない(あるいはテキストの書き方が悪い)のです。わからない自分を責めないこと。遠慮なくshioに質問してください。

条文は、各々、別個独立なのではありません。複数の条文がひとまとまりとなって、ひとつの法制度を形作っています。したがって、条文ひとつひとつをばらばらに理解しようとするのではなく、複数の条文のまとまり全体を捉えて、その制度を理解し、その中でそれぞれの条文が果たす役割を考え、理解していってください。

事例問題に関しては、まず、その事案を解決する基準となるルールを提示している条文を探し出し、事案に当てはめてみましょう。もし要件をすべて充足することができないならば、他の条文をあたってみましょう。もし要件をすべて充足する条文を見つけられたら、その事案はその条文に当てはまるのですから、その条文に書かれた法律効果を事案に適用することができます。その上でその結論の妥当性を吟味してみましょう。その解決で妥当だと感じればそれでよし。

しかしもしその結論が妥当ではない、と感ずるのであれば、条文の解釈をするとか、条文の趣旨や法目的に遡るとか、その価値判断を反映することができる別の条文上の根拠を探してみる、などの作業が必要になります。またよくよく探したけれど適用可能な条文が存在しないという場合もありえます。このレベルになると本当に「学問」の領域です。そういう疑問に突き当たった人は、遠慮なくshioに質問に来てください。とくに法律を始めたばかりの1年生にとっては高度な問題である可能性があります。

友だち同士で勉強会をして、教えあうのが効果的な勉強方法です。人に教えると自分の理解度が顕著にわかります。よくわかっている人ほど、人にわかりやすく教えられます。曖昧にしか説明できないとしたら、それはまだきちんと理解していない証拠。小さい疑問でもどんどん出し合って検討しあう。せっかく大学に来て、せっかく仲間がいるのだから、そういう勉強のしかたをして、学問を語り合える人間関係を作ってください。その仲間が一生の財産です。そしてそうやって仲間と議論しあって身につけた学問のチカラはホンモノです。

みなさんが多くのチカラを身につけ成長することが、shioの願いです。

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